劇場公開日 2013年6月29日

「一度ではなく二回、三回と」真夏の方程式 テンミンさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5一度ではなく二回、三回と

2013年7月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

知的

小説を何度か読み返し、自分なりに映像を思い浮かべ、気に入った会話の遣り取りの台詞を勝手に考えて、鑑賞しに行きました。
物語が進むに従い、場面展開のひとつひとつに意味が込められているということに気づかされ、鑑賞後に再び劇場に足を運びたくなりました。
そして、原作の根底にあるテーマに辿り着かされると湯川先生の目の配り動作、一挙手一投足が気になり、画面を夢中で追ってしまいました。
涙に込められた登場人物それぞれの思いが、更にこの作品の深みを増し、生身の人間から溢れだす涙は、アニメ映画とは比べものにならないことを実感しました。
役者さんそれぞれの演技を超えたものが伝わってきて、無意識に涙が目に溜まっていました。
派手なアクションも演出も無いのに、美しい海の静かな映像から、観客の捉え方はそれぞれに異なっても、何か大事なものを訴えかけられるように思えました。
臨場感は大きめの画面のほうが感じられましたが、テレビドラマの演出が西谷さんでなかったことが今更ながら残念です。

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テンミン