「心に傷が残りすぎです!」真夏の方程式 cmaさんの映画レビュー(感想・評価)
心に傷が残りすぎです!
テレビ未視聴、原作未読、映画のみのお付き合いです。
安心安定品質のフジテレビ映画、さすがです。冒頭に伏線を張り巡らし、後半からサクサクと回収。小気味よく楽しめました。海の青さも清々しく、暗くベタベタになりかねない話をぐっと引き上げてくれます。豪華キャストの配し方もなかなか。(個人的には、本作含め最近の西田尚美さんの役回りは魅力が生かされず残念な気がしますが…。)久しぶりの白竜さんはハマりすぎでした! 杏の少女時代を演じた子役さんは、本人かと思うほど面影が重なり、びっくりしました。また、彼らの出会いのきっかけとなる環境保護と資源開発の論争、湯川の「グレーの選択」発言が、善悪をすっきり二分できない人間の性、主役一家が抱える秘密のメタファーとなっている点もうまいなあと感じました。
…とはいえ。
観終えた率直な感想は「…ひどい話」。謎解きとしてはよくできていると思いますが、少年に対する仕打ちがひどすぎます。心の傷が心配です。主人公一家はあんなに互いを慎重に思いやっていたのに、親戚の子への配慮がなさ過ぎるのでは?と思いました。実の親も愛情深いとは思えず、彼の将来が心配です。…もしや、そうして彼は科学にのめり込み、第二の湯川博士になる? ひょっとして、再会して擬似親子に? 「そして父になる」につながっていくのか?…などと取り留めない妄想が膨らむのでした。
「そして父になる」の福山さんに会うのが待ち遠しいです。
>杏の少女時代を演じた子役さんは、本人かと思うほど面影が重なり、びっくりしました。
ホントよく見つけましたと思いました。けっこう演技うまかったし。
>「そして父になる」につながっていくのか・・
そのようにも思いながら映画観ていました。
この作品では湯川は父にはなりませんが(子供が嫌いな設定であるし。今回は違うが)
そして父~も楽しみですね。