「やはり・・・」真夏の方程式 ヨッシーさんの映画レビュー(感想・評価)
やはり・・・
原作を読んだことがある僕としてはある程度予想がついていたがやはり作品のテーマが重く暗くなりがちであった。原作では子供嫌いの湯川が偏屈な理科嫌いの少年と触れあうのが唯一のほっこりする場面である。それはこの作品でも同じで明るさのみで言うならペットボトルロケットの場面が最高潮であとは終始暗いままだった。また始まり方も少し不満であの殺人事件の現場を本人目線で撮影したのはすごいいい始まり方だとおもうがそのあとになるみたちを登場させるのはよくないと思う。なぜならこの作品では田舎でおんぼろ旅館を営んでいる人の良さそうな一家にだんだん得たいの知れない何か無気味な謎が出てきてそれを湯川が解き明かしていくのがみそだとおもうからだ。なのでここはその傘視点から電車の火花を見せて恭平との場面に繋げるのが良いのでは無いだろうか?後演出面で言うのなら湯川が宿に泊まる経緯を省くのは感心しない。省くなら「塚原さんはなぜうちに泊まったの?」という台詞もやめるべきだなぜならそれでは湯川もどうして泊まったのかとなるからだ。最後の湯川の台詞は原作通りにやってほしかった。
俳優の演技は可もなく不可もなくだった。ただ湯川の演技がいつもよりも感情を表に出さないようにしてるように思えた。子役の演技はダメダメ。この作品はテーマがテーマだけに子役が重要だがあの子役では無理だったようだ。また、さっきも書いたように湯川と恭平のやりとりがこの作品での唯一のオアシスになるのだが彼には荷重だったようだ。このため作品のくらさがさらに増してしまった。子役の選定はもっと慎重に行うべきだったように思う。また杏の演技も欲を言えばもう少し子供っぽさの残った偏屈な感じを出してほしかった。なぜならこの作品はなるみが湯川とであって成長していく物語でもあるからだ。ただ最後の方は感動できたので高評価。