「ジュリア・クリステヴァと共に並ぶ現代思想の偉人」ハンナ・アーレント 蒙古担々麺 大盛さんの映画レビュー(感想・評価)
ジュリア・クリステヴァと共に並ぶ現代思想の偉人
ハンナ・アーレントHannah Arendt その著作は現在では政治学の古典になっています。丸善などの書店に行くと何冊かは必ず置いてありますよね。でも認知度は世代によって違うようで昭和生まれには馴染みが薄いです。確かに古本市などで哲学関連の雑誌を読むと学者の中の一人であって時代をリードしていく立場でもなかった様です。日本での政治思想と言えばやはり丸山眞男なのでしょうか。Academicの世界はまだまだ男性優位の社会だと思いますので女性が取り上げられるのは喜ばしい。それならば当時の学者達が彼女に対して持っていた違和感【異様さと表現しているものある】を解明してくれる事を期待していた。この作品で落胆した観客はそんな心情だったのではないかと推察します。 岩波ホールで鑑賞しました。伝記や評伝と違って映画は娯楽なので多少なりとも脚色があるのは当然ですが主著の一つであるイェルサルムのアイヒマンだけで終始してしまったのは残念でした。凡庸の悪をKeywordに ジャーナリスティックjournalistic且つセンセーショナルsensationalに 願わくば「人間の条件」まで立ち入ってほしかったです。彼女が考える人の有り様とは何か 立ち読み程度の知識しかないので多くを語る事は出来ませんが現在公開中の「関心領域」やそれに類似した作品を理解する為の良い道標になるのでは? 失礼しました。
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