戦争と一人の女のレビュー・感想・評価
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なぜ今なのか?
作中の台詞に何度も頷いてしまう
未来など考えられない世の中で、人はどうなっていってしまうのか
占領されれば男も女も悲惨な目に遭う
そうすり込められた人々は色々な行動に出てしまう
自分があの時代に生きていたのならどうしていたのだろう
NHKの朝ドラで、戦時中や戦後の話がよく出てきますがあまりこのような苦悩する人々を見ていないように思います
ごくごく狭い範囲での物語ではありますがそんな人達は少なくなかったのかもしれないな〜と思ってしまいます
なぜ、今このタイミングでこの作品に出会ったのか
古く埋もれかけていた作品
一期一会と言いますが物や作品にもあるのだと思う今日この頃です
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お前は俺の可愛い玩具だ。
堕落とは
「堕落」とは人間から自由を奪い、身体・こころを管理しようとする者からの「距離」のことか。国家・天皇を上位・上方と位置付け国民の視線・精神をそこへ収奪する。その構図にまれに感知してしまった個人がその追っ手から逃れる先は下方しかあるまい。「堕落」するのである。横は無いのか。人間は地に縛り付けられて生きる。戦前・戦中ならなおさら移動(海外渡航・国籍の変更)の自由は制度的にも経済的にもかなり制限されていたであろう。一般庶民に横への逃亡は不可能であったに違いない。自由である為に唯一残された道が堕ちる事だと安吾は言ったのか。
しかし物理的落下が人間に死をもたらすのと同様、「堕ちる」ことは個人にとって限りない死への接近でもある。意志して堕ちるとは命がけなのだ。
今この時代に作られた事の意味は大きいと思う。製作陣の気概をひしひしと感じた。
男女の性(サガ)と戦争の本質を突きつけている
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