劇場公開日 1958年12月28日

隠し砦の三悪人のレビュー・感想・評価

全48件中、41~48件目を表示

2.5その欲深は浅ましくも愛おしい

2018年11月26日
スマートフォンから投稿

七人の侍や用心棒と比べるといまいち印象が薄いのは、シナリオの起伏がやや平坦で盛り上がりどころに欠けるからだろう。
後述の百姓ふたりの生々しくも誇らしい漫才喜劇的な側面と、三船敏郎のプロモビデオを足して、そこに黒澤ならではの高度な時代考証と説得力のある描写が彩として添えられてるような作品。

主役であるふたりの百姓は、端的に言ってしまえば間抜けで強欲だ。そうでしかあるまい。でもそんな単純な言葉に収まらない人間臭さがなんとも魅力的である。
彼らはラストシーンを迎えるまで変わることは無い。愚かで、単純で、目先のことしか考えない。しかして作品のヒロインたる棒読み姫や、とりあえずカッコいいとこだけ見せてる三船敏郎よりも、ずっと愛おしいキャラクターに仕上がっているのが絶妙ではないか。
その理由は、彼らの短慮も欲深さも、現代の価値観に汚れていない非常にプリミティブなものだからではなかろうか。彼らのあの言動は人間が誰しも備えていて、でも合理的に物事を考えられるが故に、あるいは現代社会のモラルに反するから実際に口にしていないだけなのだ。だから彼らを「馬鹿だなぁ、浅ましいなぁ」と眺めながらも嫌いにはなれないし、その行く末をハラハラしながら見守ってしまうのだ。

一方、三船敏郎は他の傑作と比べてまったく面白みのないただのカッコイイ侍に収まってしまってるし、お姫様はなかなか棒読みで大根なあたりに世間ズレしてる風を演じているのかと思いきやマジで素人だったりと、とくに良い印象は残っていない。

描かれる戦国時代の世界は流石で、宿場町の雑踏も、負けた領地の兵士や平民の行く末も、これまであまり気にしてなかったこともバッチリ描かれてて作品世界にぐいぐい引き込まれている。
重要なのは、これはリアルではなくリアリティであるということだ。エンタメ性質を阻害しない部分は、徹底してリアル"風"の描写を徹底している。近年のクソ時代劇が蔑ろにしてる全てがここにある。

姫様が常時化粧バッチリなのは凄まじい違和感があったが、ラストシーンではしっかり時流にあった化粧をしてるので(これには少し驚いた)きっとずっとすっぴんだったに違いない!

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ヨックモック

5.0又七と太平、お姫様

2018年10月8日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

笑える

楽しい

興奮

お金に異常な執念を燃やすおバカな二人組、又七と太平、決して演技はうまくはないのだが気品に野性味が加わったお姫様の上原美佐、この三人のキャラが出色の出来。
藩の後継者であるお姫様を守りながら、襲い掛かる難題に対処、金の亡者二人で肩の力を抜きながら、敵陣を突破するという手に汗握るアクションを楽しむ。

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いやよセブン

4.5バカコンビにまた会いたい

2018年4月3日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

何なんでしょう?
映画力?みたいなものをすごく感じます。

最初の5分でふたりがどうしようもない奴らだとわかり、次の5分でもう目が離せなくなっている。

映像も、日本なのに何か別の世界のよう。

愛すべきバカコンビはややサービスしすぎな感じもあるけど、やっぱりまた観たくなる、会いたくなってしまうようなところがあります。

他の黒澤作品と比べ、気軽に観られるところがとてもいいですね。
ブルーレイ買おうかなぁ…

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凪

3.0「用心棒」や「椿三十郎」と比べる見劣りする感じ。 馬で追っかけるシ...

2018年2月6日
iPhoneアプリから投稿

「用心棒」や「椿三十郎」と比べる見劣りする感じ。
馬で追っかけるシーンはかっこよかった。

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へまち

5.0タイトルなし

2017年10月30日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

興奮

笑える

馬で颯爽と駆け抜けるシーンは痛快!

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ユキヒメ

4.0最高

2016年7月8日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

興奮

三船敏郎が騎乗で戦うシーンと、火祭りで踊るシーンはほんと鳥肌立った。
姫の台詞であったように、「装わぬ人の世を、人の美しさを、人の醜さを、この目でしかと見た」、そんな映画だった。

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擬人法

4.5藤原釜足

2015年12月26日
iPhoneアプリから投稿

千秋実。相変わらず面白すぎる。藤原、千秋の小汚い百姓な感じとか、敏郞の刀振り上げながらの乗馬とか、城の階段とか凄くリアル。。そこに火祭りのいかにもアキラが好きそうなケチャっぽい音とか、上原美佐の短パン姿とか、人買いから買い取った娘のイモな顔とか、ちょっと歪な部分も盛り込んであって。ほんとちょっとハワードホークスとかと肩並んでる感じというか、アキラの中で群を抜いた傑作な気が。

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ssspkk

3.5『隠し砦の三悪人』

2014年12月8日
フィーチャーフォンから投稿

楽しい

上原美佐、当時21才のド素人がヒロインデビュー、大根な部分も含めて表情、動き、その声だけで釘付けになったよ、福岡出身だって。

千秋実と藤原釜足の百姓コンビがSTAR WARSを生み出し、藤田進の名台詞に当時映画館で拍手が巻き起こった。
熱い時代の熱い映画だ。

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リッキー Rickie