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劇場公開日:

解説

自主制作の「終わらない青」(2009)が11年に劇場公開された緒方貴臣監督の長編第2作。誰ともかかわりをもたず、人間の女性そっくりに作られた人形のイブキと静かに暮らしている青年・倫太郎は、ある日、イブキとそっくりの女性・倫子に出会う。アスカという源氏名でキャバクラで働く倫子は、「倫子」と「アスカ」という2つの顔の間で自分を見失いそうになっていた。2人は孤独を埋めあうように距離を縮めていくが……。2011年ゆうばり国際ファンタスティック映画祭で上映されて話題となり、テキサス・ファンタスティック映画祭など海外の映画祭へも招待された。

2011年製作/72分/日本
配給:paranoid kitchen
劇場公開日:2013年2月23日

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映画レビュー

3.5レアすぎる監督の的

2024年7月8日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

あの「終わらない青」の監督の第2回目の作品のようだ。
主人公倫太郎は、一般男性の妄想を肥大化させた人物だろうか?
表現の内容のどこかに男性の隠された思考の扉があるような気がする。
こここそが監督が指摘したかったのだろうと思った。
「おまえらも、こんなことばっかり考えてたことがあっただろう?」
ただし、引き加減で見れば恐ろしく倫太郎が気持ち悪く感じる。一般的には気持ち悪いしがないかもしれない。
物語的には、行き過ぎた性的嗜好の男が、自分にぴったりだと思う女性を見かけ遂にはその女性といい関係になるのだが、女性がダッチワイフの存在を知り気味悪がって消えるというもの。
男は倫子を見たときから、ダッチワイフの顔が倫子にしか見えなくなった。
そんな倫太郎でも、恋が成就するが、彼の性嗜好に女性が一瞬で褪めてしまう。
すべてが倫太郎の視点で描かれている。
最後は結局倫太郎にはダッチワイフしか残っていなかった。
人気のいない場所がダッチワイフとのデート場所だったが、首のないダッチワイフを車いすに乗せ街を歩く。
それは失恋の象徴であり、他人がどう思おうと知ったことじゃないという開き直り。
本当は踏切でダッチワイフを投げ捨てるつもりだったができなかった。なんせ6年物付き合いだ。
それが列車に石を投げる行為と同じ刑事罰になるのを恐れたのかどうかはわからないが、彼の叫びはどうにもできなくなってしまった喘ぎであるのは間違いないだろう。
この、いそうでいない。でもいるであろう人物の性癖ととどのつまりを描いてみたかったのだろう。
何とも形容しにくい作品だった。

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R41

5.0ある意味、不気味で不恰好

2017年2月12日
iPhoneアプリから投稿

たまたま見かけて気になって観た作品

何年も前に観た映画だけど作中で
倫太郎が倫子とセックスをするシーン
倫子は体調が悪く出血をしてしまう

倫太郎はその血液を倫子の頬を荒々しく触る
貪り尽くすようなキス、
とってもセクシーだった

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かす