ウルヴァリン:SAMURAIのレビュー・感想・評価
全131件中、101~120件目を表示
バカばっか。
前作も微妙でしたが、今作も同じかそれ以上でした。
日本の描写がおかしいという点はそれほど気になりませんでしたが、僕が気になったのはキャラ描写です。
ジーンを常に想っているように見せながらさっさとマリコに手を出し、そのマリコを救出するべく正面から敵陣に乗り込んであっさり捕まるウルヴァリン、逃亡中であるにもかかわらず島民生活を満喫し、携帯で電話するマリコ、シンゲン、ハラダ、ヴァイパーはなにをしたいのかわからず、矢志田にいたっては恩を仇で返す最低野朗という具合です。
そしてもう一つがジーンの登場場面、毎回いたした後な上に付けている下着を全部変えているというご丁寧振りで、なんかストリップショーを見ているようでした。演じている役者さんもなんだかな~って思っていたんじゃないでしょうか。
唯一マシだと思えたのはシルバーサムライをほぼコミック版の形で出したことでしょうか? ちゃんと刀から炎も出しますし。
まだまだやるつもりのようですが、そろそろ『アイアンマン』や『アヴェンジャーズ』並みにいい出来のものが見たいです。
SAMURAIの儀礼とは?
キャラクターは周知なので、シリーズの中では意外性が少ない作品だと思うが、アクション映画として観れば、それなりの評価はできる。増上寺でのロケ(?)にも苦心の跡が見られるし、ウルヴァリンの爪と日本刀の激突は、一つのありうる設定である。
もちろんウルヴァリンが旧日本軍に捕えられるほど弱くはないだろうし、欧米人から見た日本と思われる描写もある。特に忍者の存在に対する信心は強いようで、私なども「忍者なんか日本にいない」と外人に説明しても、「それは、おまえが知らないだけで、ひそかに里で暮らしているのだ」という答えが返ってくることもある。
さて本作品で一つ違和感を感じたのは、準主人公である矢志田中尉(階級章に☆二つだった記憶あり)の、老いて病に伏して後の行為である。彼はウルヴァリンに命を救われたのに、そのお礼が、永遠の命をウルヴァリンから奪って自らのものにするというもの。これは「侍」としての生き方とは言えない気がする。たとえウルヴァリンが不死の体に苦しんでいたとしても、やはり後味が悪い。
トカゲのような女医(ミュータント)をもっと強力・凶悪にして、ウルヴァリンと矢志田一族が、これと立ち向かうという設定もあったのではないかと思う。
多少日本語がおかしくても
シリーズものとして考えればアリではないでしょうか
発音のおかしい日本人がいようが、マシンガンをもつ警備員がいようが、5重の塔があろうが、エンターテイメントとしておもしろかったです。これらが気になるなら、見てられませんが・・・
TAOは良かったですね。日本の文化を表現できていたのではないでしょうか
ウルヴァリンが死ぬかもしれない、という設定でハラハラしてみれました
楽しめる手堅いエンターテイメント作品
日本を舞台に、不死のウルヴァリンが命の危機に直面する!途切れなく面白かったです。
ジェームズ・マンゴールド監督作品らしく、手堅くまとめたエンターテイメント作品だと思いました。見やすいし何回観ても楽しめそう、好きな感じです。
よく知ってる場所がロケ地だったので興味をひかれたのですが、しばし優しい時間を過ごす海辺の街、穏やかで美しかったです。
日本を題材にしたアメコミならきっと登場しそうな、日本的な強敵が次々と。鍛錬で強さを獲得した者達との戦いは能力者同士の戦いとは違った趣き、真田広之が流石の存在感でした。
とはいえ、新幹線バトルは超人的でしたけど。スピード感に圧倒されました。
忘れ得ぬ女性・ジーン、異国の地で心を寄せる女性・マリコ…。なかなかロマンティックでもありました。
福島リラ演じる赤毛のユキオも、激しくていじらしくて印象深かったです。
正確な日本描写を見たければ邦画だけ観ろ!
クリストファー・ノーランならいざ知らず、ブライアン・シンガーでもなく、ジェームズ・マンゴールドなんだからいいじゃないですかぁ、エンターテインメントなんだし、前作ナイト&デイの監督って言えば納得する?
片言の日本語?パンタグラフが無い新幹線?
んなことより、拳から爪出てくるほうが可笑しいだろうよ!
サムライが出てきて、ニンジャが出てきて、ウルヴァリンはガイジンだし、今までのハリウッドの描く中華っぽい日本描写から比べれば、十二分に満足する日本描写。
ただ、日本の配給会社がSAMURAIって文字を入れたのは間違いだったよね、サムライソードは出てくるけど、サムライは出てこないんだから。
真田広之のインタビューにあったように、監督が現場で脚本を速攻でリライトしちゃったからなのか、ストーリーは確かに薄っぺらい。真田広之も小悪党止まりだし。
どんとこいサムライ。
まさかこのシリーズでこういう感覚を味わうことになるとは^^;
…なんて言ってても、予告であれほどナニこれ?的な要素を
見せられてはいたので、あはは…(失笑)にはなりましたが。
まぁ設定ですとか、ウルヴァリンはいま何歳?とか、とにかく
彼は様々な時代を股にかけて生きてきたミュータントですので
細かいところはカーッとすっ飛ばして観たと致しまして(爆)
いや~あの日本の描写と二人のモデル美女?の画像インパクトは
さすがにスゴかったですね。まぁ凄まじい^^;
TAOはともかく(けっこう地味顔)、福島リラには宇宙を感じます。
おぉユニバース…とても地上のものとは思えない顔面離脱感…。
と、思っていたのですがこれがねぇ~。ずっと観ていくとなぜか
この子がホントに可愛く見えてくるので不思議。
よくぞあんな美女?をキャスティングしたものだと、これだから
ハリウッドってやることなすこと理解不能ですね。良くも悪くも。
しかし二人の美女の演技(TAOは台詞棒読みを美しさでかわす)
異質な世界観の中ではなかなか良かったですね。
可哀想なのはMr.アクションスター、真田広之のほうだったかも。
あの役どころはないですよねぇー。というか、敵役だとしても、
最後あの扱いなのかい!?というくらいつまらない役どころ。
いやもちろん、我らがウルヴァリン、ヒューたまを全面的に盛り
上げたいのは分かりますが、もう少し意味を持たせて欲しかった。
アクション時、ヒューたまを傷つけないよう細心の注意を払って
対決したという真田さんの心情を思うと、なんだか泣けてくるぞ。
カタコトで話す日本人役も誰だコイツ?と思った一人だけど、
長崎でリヤカー引くオヤジからリンゴ買うのには完全に参りました。
こんなニッポン、見たこたぁない。
というわけで、あのワイスピシリーズですら、東京メインで珍作が
存在することからして、やはりこれは確信犯的に日本を描いてる。
嬉しがってていいのか、泣くべきか(爆)
さて、そうはいってもアクションシーンは(笑えるのが多いけど)
なかなか見せ場があるところもありますので、そのあたりで…。
私的には女医?博士役だったS・コドチェンコワが肝でした~。
どう見ても千昌夫氏の元妻J・シェパードにしか見えなかった(古!)
エンドロールは最後まで観て下さいねー。
(しかし矢志田のジジイは酷過ぎる。日本人は恩を仇で返さないぞ)
めずらしいスピンオフ物の続編、しかも映画でというのはよい傾向と思います。
スピンオフ物の続編、しかも映画でというのはすごいです。あまり見たことありません 。
「ハンニバル」くらいかな?
でも、「ハンニバル」は、元が一作しかないし、どちらがメインなのかかわかりません。
日本では、TVドラマの「警部補矢部謙三2」(「トリック」のスピンオフ)くらいしかない。
キャラクターを使い捨てにせず、何度も使うのは映画環境対策上よいと思います。(使い捨ては、もったいない)
今回のウルヴァリンは原爆投下前の長崎から始まりますが、何でウルヴァリンが日本軍の捕虜になってんの?ウルバリンが日本軍の捕虜になるわけないだろう?という素朴な疑問がありました。
そこは謎のままでしたが、原爆でも死なないウルヴァリンを見て、ウルヴァリンは不死身だから気まぐれで捕虜になったのかも?ということで納得しました。
このままだと、まったく緊張感のない、眠くなる映画なるのだけれど、今回はウルヴァリンが、悪のミュータントに、不老不死の能力を奪われ、もしかしたら死ぬかもしれないと、見ている人に思わせるところに、緊張感があってよかった。
日本の風景や物、東京タワーや増上寺、秋葉原や新宿、新幹線やラブホテル、パチンコ屋などが出てくるところが、日本人として面白かった。
ヒロインの女性二人が、日本でもっと有名な人だったら、さらに面白かったかも?
でも、ラストでウルヴァリンが、あんなことになってしまうとは思わなかった。
この映画は「ファイナル・デシジョン」の後のエピソードらしいから今のところ関係ないけど、その後を作る場合(なんとでもなるのだろうけど・・・)はどうするの?とちょっと思ってしまった。
見応えありでした
日本感が少し違うところはしゃれとして・・・
話自体は良くできていて、展開も面白かったと思います。
が、ちょっとヤクザが強すぎるのが変で×
しかし、最後にはマリコの魅力に参っていました
ユキオの評判が良かった様ですが、私にはそれほどでは。
ウルヴァリンというサムライ
ウルヴァリンを単独主役にした「XーMEN」のスピンオフ第2弾。
何年も前から気になっていた作品である。
何故なら、日本が舞台だから。
ウルヴァリンが日本で侍修行をする…というあらすじを当初聞き、何だか不安がよぎりつつも、日本人としてはやっぱり気になる。
その感想は…
まず思ったのは、今回の映画って、「ウルヴァリン:XーMEN ZERO」の続編じゃなかったんだ。「XーMEN:ファイナルディシジョン」の後日談。よって、あのキャラクターがウルヴァリンの悪夢として久し振りに登場する。
さて、最も気になっていた日本の描写は…
大規模なロケを敢行した日本の風景は良かった。自然の景色だけではなく、逃走シーンでの都会の人ゴミやパチンコ店など。ありのままの日本。
ところが、いざ物語と絡むと、サムライ、ニンジャ、ヤクザ、ハラキリなど、定番のハリウッドから見たニッポン。
その二つが混じり合って、ちょっと不思議な雰囲気。
でも、これほどのハリウッド大作、しかもアメコミ原作映画で、ここまでがっつり日本が舞台となったのは嬉しい。
新幹線上でのバトルは日本映画では絶対出来ないアクション!
ストーリーは、「犬神家の一族」のような愛憎劇に、ミュータントの陰謀が絡む。
死を超越する男と死を超越したい男。
悩まされ続ける悪夢や異国の地での生死の葛藤も重みとなり、ウルヴァリンというキャラクターを掘り下げる。
「XーMEN:ファースト・ジェネレーション」ほどではないが、少なくとも「ウルヴァリン:XーMEN ZERO」よりかはドラマ性があったと思う。
通算5回目(カメオ出演も含むと6回目)のウルヴァリン=ヒュー・ジャックマンの抜群の安定感もさることながら、真田広之はハリウッドスターと並んでも堂々たる貫禄。
そして、二人の美女。
マリコ=TAOは美人だわ〜。
儲け役は、ユキオ=福島リラ。キリッとした面構えとアクションはウルヴァリンにも負けない。
多少変な描写もあるにはあるが、昔のようなそこまでのトンデモニッポンではなかったように思う。(最終決戦は「007は二度死ぬ」みたいだったが)
一娯楽アメコミアクションとして充分に楽しめた。
エンディングのオマケ映像はテンション上がる!
ヒュー・ジャックマン好きな人以外NGです
この映画ひどいですよね?日本が舞台って事で余り期待せずに観に行ったんですが、更に下回る出来映えでした(*_*)
福島リラさん、ゴミ漁っている所をヤシマ家?に拾われたと言ってましたが、今の日本の何処に行けばゴミ漁っている女の子がいるのでしょうか?アメリカには今もそんな環境の人いるのかな?
下手に日本が舞台なだけに違和感を感じてしまい、期待してたアクションも中途半端。脚本もツッコミ所が多く、何よりラスボスが今までの敵で一番弱い・・・
好きなシリーズだけに残念です(>_<)
映画館で近くの人がイビキかいて寝ていたのですが、眠たくなる気持ちもわかる作品でした。次に期待します!
アメコミそのままの内容。
ウルヴァリンシリーズ第2弾として注目をしていたが、期待を裏切らない出来でした。
シンゲン役の真田広之さんとの対決も迫力ありました。
脇を固めた俳優のどれもが外れ無しの出来でした。
ただ、残念なのはせっかくシルバーサムライが出て来たのにパワードアーマーの設定だった事と原作の様に原田が身に着けなかったことです。
後、原田がウルヴァリンと一度も戦わなかったのが残念でした。
ラストであの二人が復活して何やら匂わせる終わり方に成ってます。
ウルヴァリンのこともっと知りたい方の為の映画
今までのXMENシリーズの感覚で楽しもうとすると少々期待はずれになると思う
ウルヴァリンというシリーズ屈指の人気キャラの内面や経験を深く掘り下げ、遠方の地で傷心している彼に訪れる新しい出会い、この映画は彼をもっと知り、今後も続くメインストーリーのXMENシリーズに深みをもたらす為の作品だと感じた
日本での大規模なロケを敢行し、日本人俳優の起用、日本語も多用され、日本一色といった感じで、いわゆる外国人から見たお粗末な日本の世界観とは異なり、それなりにちゃんと仕上がってはいたと思う
だがやはりそこは外国人が作った映画、パチンコ店やお寺、新幹線、ラブホテル、ヤクザ、忍者等々外国から見る日本独特の文化のシーンの多さには多少違和感を感じた 長崎の原爆のシーンから始まり、歴史的背景を取り込み、そこでの友人との出会いとそこから生まれるストーリー 「不老不死」をテーマにした苦悩と憧れ 人間の根本的な感情で捉えると納得できるが、日本人の自分からするとラストは違う形を望んだ
ほとんどのシーンでミュータントは出てこず、ローガンのストーリーが紡がれる映画なのでアメコミのアクションを期待している方や、深い展開を期待している方にはお勧めしないです
XMEN知っててウルヴァリン好きっていうすごく狭いターゲットが喜ぶ映画かな
2回観ました!!
X MENシリーズが大好きなこともあり、ウルヴァリンsamurai、公開が非常に楽しみでした\( ˆoˆ )/
いや〜。ほんとにおもしろかった!!!!!
特に、シンゲンとの戦いのシーン!
what kind of monster are you?
ウルヴァリン!!!!!
のシーンです(笑)
私あそこがほんとにすき!!!!!(^.^)♡
ウルヴァリンのかっこよさ、いや、ヒュージャックマンのかっこよさが前面にでておられました。大満足(笑)
それと、矢志田様のお屋敷での忍者のシーン!!!!!
へび女率いる忍者軍団!!!!!
影をうまく使ってたなーーーー
瓦屋根の上にも忍者が矢を構えてたり、
映像の奥にもこだわってて、、
素敵でしたー♡
やはり海外では、
日本=刀、侍
のイメージが強いみたいですね(^ν^)
1回目観たときは日本人キャストに少し残念でしたが、
なんでもあの日本人女性キャストは、世界で活躍するtopモデルさんとのことで。
あーなるほど。だから英語もできるのかって納得しました(^.^)
次回にも期待です!!!!!
期待しないで見たら丁度いい
いつものX-MENシリーズに比べたら格段に評価が落ちる。
今回の舞台が日本だからかもしれないが、ハリウッドが描く日本像そのものだった。
今どきチャンバラ劇なんぞないでしょ…と急に興醒め。
何よりミュータントが少ない。殆ど出ない。X-MENの醍醐味でもあるミュータントが出ないのは残念。
最後の次回作に繋がる伏線に期待大!!
違和感はあるものの日本の描き方は意外と、真面目なタッチで描写されていると思います。
ハリウッド映画には、日本をテーマにした作品には決まって、フジヤマ、ゲイシャ、ニンジャ、ハラキリ……などベタな表現をお約束とする「間違った日本」の伝統があります。本作でも、港区から上野へとあっさり移動し、ラブホテルやパチンコなど海外から見たおなじみの“日本”がしばしば登場するのです。
しかし一見ベタに見えて、実はウルヴァリンの精神が侍になっていく過程として描かれているわけなんです。当初の視点は完全にガイジンの視点。それがヒロインで、矢志田財閥総帥の孫娘・マリコと逃避行をするなかで、日本の文化に触れて開眼していくのです。それは、ウルヴァリンが一時的に不死でなくなることと無関係ではありません。日本に来たウルヴァリンは己の生きる意味を真剣に問いつづけるように変わっていくのでした。
逃避先の長崎とされるマリコの別邸のある海辺の風景など、日本の美が堪能できるシーンが数多く映し出されていました。東京、広島、愛媛でロケが行われたクルーの日本の描き方は意外と、真面目なタッチで描写されていると思います。これまでの日本を題材にしたハリウッド映画とは一線を画すのではないでしょうか。
物語は、主人公のウルヴァリンがローガンと名乗り、カナダで隠遁生活を送っているところから始まります。赤毛の日本人女性・ユキオが現れ、ユキオの雇い主である大物実業家・矢志田が再会を熱望していると伝えられます。矢志田は昔、ローガンに命を救われたことがあったのです。誘われるままに東京に来たローガンは、矢志田は東京で再会を果たすものの、まもなく矢志田は亡くなってしまいます。
矢志田の葬儀中、ヤクザの襲撃を受けてマリコは拉致されてしまうものの、それをローガンが救出します。しかし、何者かのわなにはまって、ローガンは超人的治癒能力を失ってしまいます。
マリコを守って逃走を続けるローガン。常にヤクザやミュータント、謎のニンジャ部隊が追ってくるのでした。
弓を使うニンジャも加わって延々と続くアクションが迫力満点。新幹線の屋根では、ローガンとヤクザが風圧でピョンピョンと飛ばされながら戦うシーンもそれなりに迫力あるけれど、カエル跳びのようで、つい笑ってしまいました(^^ゞ
やはり見どころは、トレーニングで肉体改造したジャックマンの入魂のアクション。特に真田広之との殺陣のシーンでは、気合いが入ってました。結局本作は、あの日本刀対決が描かれば、他はそこそこでいいというような作品だった気がします。
突っ込みどころは、矢志田の警備陣と襲撃するヤクザが共にマシンガンを携帯しているところ。さすがにアメリカ人的な発想です。日本では即刻警察が飛んでくるでしょう。ましてや葬儀会場の増上寺でドンパチを派手にやり合うなんて考えられません。自衛隊まで制圧に投入されて、関係者は根こそぎ逮捕でしょうね。
それと、ローガンに頼んでもいないのに、不死の呪いを解いてやると一方的に親切を押し売りする矢志田の考えていることがよく分かりませんでした。あれだけ不老不死の苦しみをこんこんと説く老人が、自らは生の執着に溺れていたなんて、矛楯していますよ。
ラストでは、マリコの活躍を願いつつ、そっと身を退くローガンにウルルときました。アクションもいいけど、こういう孤独を滲ませるローガンもカッコイイですね。
その他に注目したのは、マリコ役でモデル出身のTAOの哀感漂う表情。ローガンの東京へのガイド役を務めたユキオ役を演じた、福島リラの切れ味鋭いアクションも見どころです。
アクションだけを楽しむべき作品
今最も脂ののったヒュー・ジャックマン主演で、予告編を観て「ウルヴァリンは如何にして治癒能力を失い、どのようにしてその後の危機を乗り越え復活するのか」と思っていたら、見事に肩透かしを食わされた気分だ。
予告篇にもあるアクションシーンは迫力十分で、新幹線の屋根部分でのヤクザとの戦いやシンゲンとの斬り合い、武者鎧型パワードスーツとの戦いだけでなく、福島リラの格闘技もシャープで見応えがある。
しかし残念ながらストーリーはそのアクションシーンに応えるものになっていない。
第二次世界大戦末期、何故か長崎の軍基地の井戸に隠れていた(捕虜ではない)ウルヴァリンは、原爆投下の熱爆風から救ったヤシダをからの招待を受け、使者のユキオと共に日本へやって来る。そこで死期の迫ったヤシダから「命を救われたお返しにお前に死を与えてやる」と告げられるが、その手段はヤシダの主治医に扮した敵対ミュータントから、能力抑制装置を体内に注入されるというもの。
ここからは当然治癒能力を取り戻すまで敵の攻撃をいかにかいくぐるかが焦点だと思った。しかし治癒能力を失ったウルヴァリンはそれでも戦う。しかも刃物や銃弾に傷つきながらも倒れない。血を流し苦痛に顔を歪めながらマリコを守ってアクションを繰り広げる。挙句の果て麻酔もかけずに自らの体を切り裂き、心臓の近くにあった治癒能力抑制装置を取り出し見事復活する。
ここまでくると「はいはい、これでもう死ぬことはないし、どうぞ好きにおやんなさい」という感じで、その後のシンゲンとの斬り合いも緊迫感が欠けてしまった。TVスポットの背中に多くの矢を射こまれて倒れる時の「サヨナラ」も嘘だったし(言葉そのものは別のシーンで違う意味で使われているが)。
死んだと思っていたヤシダが実は生きていて、ウルヴァリンの治癒能力を奪って永遠の命を手に入れようとパワードスーツで迫って来ると言う、まるで「恩を仇で返す」ラストの展開に至っては、この作品のテーマかと思っていた「永遠に生きることの哀しみについての考察」を見事に吹き飛ばしてくれた
結局ストーリーを追ってもあまり意味がなく、日本についての変な描写も気にせず(ウルヴァリンが存在するパラレルワールドだと割り切って)、それぞれのアクションシーンだけを楽しむべき作品だと思う。
ガッカリ…
日本が舞台だけに、かえって違和感が増した感じだ。
ハラキリ、サムライ、ロウニン、ニンジャはアメリカにウケそうな日本のイメージなのだろう。それはそれで良いのだが、ならば現代の秋葉原や上野や新幹線のロケはそっくり要らないんじゃないか?それがあるために、アメリカが見たい日本の紹介フィルム的な感じになってしまっている。
ストーリーも盛り上がりが足りない。
「パシフィック・リム」「スター・トレック」「マン・オブ・スティール」など最近のラインナップからすると本作はやっぱり少し落ちると言わざるを得ない…。「X-MEN」シリーズと言えば上記の作品たちに決して負けていないシリーズなのだから、スピンオフでもエンドロールが一番ワクワクするような作品では悲しすぎる…。
次回作に期待するしかないだろう。
ファムケと真田と鞆の浦
日本を舞台にした本作、それに対する反応も様々ではあるが、日本人として一番ひっかかるのは広島長崎を軽く扱って欲しくないという点であろうか。ただ過去を振り返ってみれば、アメリカのエンタメ映画は原爆水爆に対して恐ろしく軽い扱いをしてきた訳で、何も本作に限った話ではなく今さら怒れない気もしてくる。20年前の「トゥルーライズ」あたりで一回ちゃんと怒るべきだったのではないかと、それこそ今さらだが思えてくる。
本作では「ナガサキ」が復活の象徴として描かれている。原爆の扱い方に違和感を覚えつつも数あるトンデモ映画の中では数段マシなのかもとも思う。
それ以外の日本描写はどうでもいいというか怒るべきポイントじゃないというか、むしろ面白かった。
ウルヴァリンの日本漫遊記、
なんといっても鞆の浦の風景がイイ。
美しくて心が和む。
この映画、日本を描いた「007は2度死ぬ」「ブラック・レイン」「キル・ビル」等のハリウッド作品からくる印象も強いが、
鞆の浦=宮崎作品などを彷彿とさせて日本映画にも目配せしているなあと個人的には思うんである。
新幹線のシーンもかなり可笑しかった。
日本政府はここ数年新幹線を諸外国へ売り込もうと策を弄している訳だが、ウルヴァリンが屋根に乗って暴れても大丈夫、速い、安全なんてこれ以上のCMあるだろうか?制作側にその意図はなかったかもしれないが、いろいろと日本の宣伝にもなっている。
バカバカしい感じで作ってあっても、新幹線と鞆の浦…ハイテクと自然っていう日本の2大観光要素をきちんと押さえた映画であった。
かつてのFOX映画を振り返ってみれば、「ライジング・サン(1993)」等では当時の経済摩擦を背景にして日本への嫌味を散りばめ、「ブロークダンパレス」等ではロケ地のアジア諸国の神経を逆撫でしてきた訳で、それらに比べれば大人な作りだなあとすら思う。
--
作品内容に関しては
ブライアン・シンガー的なXメンは、gift…特別な能力を持つ者たちの苦悩がテーマだが、
本作は、giftを持たざる者の狂気が浮き上がっていて面白かった。
真田広之演じるシンゲンは、特別な能力はおろか遺産すらも相続できなかった可哀相な人物で、そんなシンゲンの逆ギレ感が良かった。
持つ者の苦悩よりも持てなかった者の狂気の方が、個人的には身につまされる。
「ラストサムライ」や「Lost」では真田広之の過剰さにどう向き合って良いか分からなかったが、本作シンゲンにはピッタリの過剰さだったと思う。たっぷりな立回りも良かった。
(蛇足であるが、「特別な能力を持つ者の苦悩」は、Xメンよりもシンガー製作「Dr.ハウス」の方に上手く引き継がれているような気がする。)
--
本作監督ジェームズ・マンゴールドの「コップランド」がけっこう好きなのだが、
ウルヴァリンが痛みを感じてゆらーっと画面が揺れるシーンが
コップランドでスタローンがゆらーっと揺れるシーンと似ていてちょっと嬉しかった。
--
ここまで長々感想を書いてきて何だが、
この映画で一番印象が強かったのはジーン役ファムケ・ヤンセンだろうか。
ファムケ・ヤンセン、大好きな女優だが、毎晩夢に出てくるのはちょっと嫌だ。
ジーンが永遠の安息…死と愛の象徴っていうのは何となく分かるんだが、ファムケ色、もう少し薄くても良かったような気がする。
ファムケ・ヤンセンって日本料理のワサビみたいな存在で、無いと寂しいけど効き過ぎてもちょっと困るんである。
ファンにはおすすめ
敵キャラの名前だけで「ついに出たか」と思えるファンならお勧めです。
原作とは内容が違いますけどね。
「原田」、「矢志田」でウルヴァリンの敵と言ったら・・・。
話的には現代風にうまくまとまっているのかなと思いました。
日本が舞台ですが、よく日本文化は間違ってますw
でも私が思うに、日本知識の勘違い面は、わざとじゃないかなあ。いまどきこんな勘違いしている人が、外国人とはいえ居るかなあ。
誇張のような気がします。日本人は笑って。という程度の。
アクションは派手で、ウルヴァリンの爪はやっぱ萌えます。
あ、そうそうドリルクローもどきがあったんですが、叫びそうでしたw
『ウルヴァリン:YAKUZA』ヒーローは何処へ?
CMと本編とで乖離が激しい。
ウルヴァリンが「死」と「生」のパラレルワールドを往き来する姿はあれど、その振り子となる原因が余りに御粗末ではないか。
西洋人側の一方的解釈で、日本もSAMURAIも「汚く」描かれているのは残念だった。日本である必要性が全く感じられなかったのだ。確かに日本人として嬉しさも無くはないが、やはり西洋人によって切り取られた日本の姿はこの程度なのだろうか。と。
そもそもSAMURAIという副題は、しっくりいかない。
『ウルヴァリン:YAKUZA』でも良かった気さえもしてしまう。
ヒーローは何処へ?
ただ「ボディガード」は魅力的であったし、日本役者の英語はなんと美しい!と感心してしまった。
「ヒュー・ジャックマンかっこよかった!」というのは当たり前で、本来なら格段に恰好いいはず。こんなもんじゃない。しかし「ウルヴァリンかっこよかった!」とは素直に思えない。映像構成・脚本が原因で、ウルヴァリンというヒーロー体を台無しにしていると。
まさに、ヒーロー不在である。
全131件中、101~120件目を表示