「オリジナルには悪いけど」キャリー うそつきカモメさんの映画レビュー(感想・評価)
オリジナルには悪いけど
原作を読んだこともないし、オリジナル版の「キャリー」を見たこともない。と、言うよりは「ネタバレしちゃってたから見る気を無くした」のが正解だ。
デ・パルマがいかに巨匠であろうが、キングがどれだけの文豪であろうが、映画のトリックをばらされたら価値を無くす。いや、無くなる程度の映画でしかない。ほかに見るべき演技も、ショットも、ピクチャーも無く、耳を貸すべきセリフも音楽も聞こえてこない。
ひとつのイベントに過ぎない。
さて、この映画、見たいポイントははいくつかあった。
・クロエ・モレッツの成長期と、キャラクターの親和性
・ジュリアン・ムーアのサイコパス演技
・アンセル・エルゴートのプロムキングぶり
・その他、スターの卵たちがここから羽ばたいていくであろう通過点
「X-MEN」シリーズにおいて、自らに宿るサイキック能力に戸惑うティーンの姿はさんざん描きつくされてきた感がある。今さら何を?クロエを使って?
そう思って見ていたが、体を吊り上げているワイヤーが、まるで見えているかのようなひどい映像であった。ますます、オリジナル版の「キャリー」が遠ざかっていったのは間違いない。見る意義を無くした。
2018.10.12
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