「悲しみは終わらないのか」遺体 明日への十日間 とくさんの映画レビュー(感想・評価)
悲しみは終わらないのか
試写会にて
震災の時は、避難所の事は、ニュースでも解っていましたが、
遺体安置所に関しては、この作品を観るまで、
正直忘れていた、というか意識がありませんでした。
西田さんに関しては、当初「笑わす」存在かと思ってましたが、
どんどん西田さんの役柄に惹かれていきました。
身元を特定する為に、検視する医師(佐藤・柳葉)たちの、
次々と、知り合いや自身の患者を診る事の辛さ、
ご遺体と向き合う家族、そして捜索をする人々。
志田未来が小さな子供の遺体が運ばれた時の叫びや
子供を助けられなかった母親、死んだ母に化粧をする娘
そして、和尚(国村さん)のお経を唱えるシーンと、
嗚咽が止まりませんでした。
なんだか、少しづつ忘れていきそうで、
この作品を観て、改めて忘れてはいけない現実だった事、
確実に戦っている人がいるという事を、認識しました。
本当に本当に、出演されたみなさん、本当によかったです。
「早く前を見て歩き出して」
という事は簡単で無責任かもしれませんが、
未だに復興も進んでいない状況や、
終わらない苦しみに苛まされている方々の事を、
少しでも理解出来れば、と思います。
ぜひ、ご鑑賞下さい。
コメントする