劇場公開日 2012年9月29日

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「良くも悪くも正統派」エレベーター ヴァルさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0良くも悪くも正統派

2014年1月9日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

怖い

単純

ワンシチュエーション・スリラーとしては、まずまず悪くない出来だったと思いました。
とは言え、賞賛するには何かが足りない・・・そんな微妙な線だったかなと・・・。

まず、前半はかなり好きな入り方でしたね。
特にエレベーターに乗り込む9人のキャラクターの印象付けは秀逸だったと思いました。
おかげでコイツ誰だっけ的な人はおらず、感情移入し易かったです。
彼ら9人の微妙な関係性や、何故このエレベーターに乗り込んだのか、その辺の見せ方もなかなか上手かったと思いましたよ。

ただ、エレベーターが停止し、爆弾を持ってる人間がいることが分かってからの展開は、アイデア不足だった印象ですね・・・。
オカルト・超常現象と言った飛び道具には逃げず、正統派なストーリーで作り上げたことは評価してあげたいのですが、思いのほか驚ける部分が少なく、これ!と強調できるようなこの作品ならではの売りが見受けられなかったのは非常に残念でした。
オチもパンチ不足の印象は否めずで・・・。
そんな訳で、悪くはないとか、まずまずと言ったレベル以上には成り得ない作品だったかなと。

それと、人はほとんど死なないけど無駄に終盤グロかったりと、どの層をターゲットにしているのかもイマイチ分かり難かったですね。
まあ無名キャストが大半だったことからキャストで展開が読めることは無かったですし、爆弾のタイムリミットが迫る中それなりにドキドキ感は味わえましたので、見て損と言うことはなかったと思いますが、然りとて特別おススメと言う程でも・・・。

ヴァル