「夢を信じ、日々努力して生きる子供達の姿が輝いている!」ファースト・ポジション 夢に向かって踊れ! Ryuu topiann(リュウとぴあん)さんの映画レビュー(感想・評価)
夢を信じ、日々努力して生きる子供達の姿が輝いている!
このドキュメンタリー映画は、「ユースアメリカグランプリ」と言う世界でも、最も権威有るバレエコンクールに挑戦する為に、世界中から集まるリトルダンサーの中から、6名の練習に明け暮れるダンサーの日々に密着取材をして、栄え有る将来を自らの身体で勝ち取るまで、日夜練習に励むその6名のバレエダンサーの青春物語の記録映画である。
この映画を観ていたら、かつて、日本のある有名なプリマドンナが、バレエの練習の厳しさをこう言っていた事を急に思い出した。
「もし、練習を1日サボったら、それを取り戻すのには3日かかる。そして、2日練習をしなかったとしたら、自分の踊りを見ている仲間に、練習をサボってしまった事が、悟られる。もし3日も連続して練習をしなかったとしたならば、完全に観客に練習不足がばれてしまう!練習は1日たりとも休む事などは出来ないのだ!」とその彼女は言っていた。
この広い世界中で、バレリーナを夢見て、ダンスの練習に日々励んでいる、子供達の人数は、一体どれ位の延べ人数になるのだろうか?
先ず始めに、世界中から集まる、コンクール挑戦希望者を5千人選び出し、そしてまた300人のダンサーに選び出すと言う、そして最終的にイギリスのロイヤルバレエスクールなどに奨学金を得てバレエ留学出来る幸運な、リトルダンサーを選考すると言うコンクールだ。
このコンクールで、入選に漏れても、世界中からこのコンクールの模様を観に集まる、世界各国のバレエ団のスカウトマンの目に適えば、スカウトをされ、プロのダンサーとして入団を受けられる事も有り、バレエダンサーにとっては、数少なく、しかも最もハードルの高い、まるでオリンピック並みの、プロバレエ界デビューの登竜門である。
この映画で、取材を受けた6名のダンサー達は、それぞれ出身国も違えば、経済的な生活レベルも様々であり、同じゴールを目指す子供達で有りながら、そこから発生する苦難の道のりも実に様々であった。
しかし、彼らに共通している事は、踊りが何よりも好きで、好きでたまらない!と言うことだけだ。しかし、その踊りに懸ける情熱の姿を観ている私達は、元気を一杯貰えるのだ!
一つの事に打ち込んでいる人間の情熱溢れる姿を観ていると、その情熱が伝播する!
そして、コンクール挑戦者の誰もが、バレエに情熱の総てを懸けているのだが、審査員達は更に、その彼らの中から、踊りの技術と、ダンサーとして均整の取れた身体の美しさと、ダンスに懸ける情熱と、彼らの将来の才能を見極めるのだ!
この映画を観ていると子供達は勿論の事だが、その家族やダンスのコーチや審査員も含めた、ダンサーらを取り巻く総ての人々の暖かさや、愛情に感動する!
この映画には、自分を信じて、日々努力を重ね生きている事の大切さ、人間の可能性に懸ける人々の姿の美しさと厳しさと、その彼らに協力する人々の素晴らしいチームワークの力に励まされ、生きる事の素晴らしさが観客の胸に迫り来る、是非これを観て、あなたもご自分の素晴らしい、世界を生き抜いて欲しい!!あなたの夢に向かって!!