「認知症とハゲと親子愛(三世代)の涙と笑いあふれる作品」ペコロスの母に会いに行く Rintarouさんの映画レビュー(感想・評価)
認知症とハゲと親子愛(三世代)の涙と笑いあふれる作品
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長崎在住の漫画家、岡野雄一さんのエッセイの実話をもとにした作品。長崎の街を舞台に、認知症の母親と息子、孫、周りの人々とのふれ合いを描いた笑いと涙に溢れる作品。
・主演の赤木春恵さんは89才での映画初主演はギネス最高齢記録だとか。
・85才で10年ぶりのメガホンをとられた監督の森崎東さんもベテランの巧さが光る。
・ハゲ頭化した主演の岩松了さんの演技(竹中直人さんとのハゲ増し合い?)も良かった。
・一青窈さんの主題歌「霞道(かすみじ)」も作品に合っていていい感じに盛り上げていた。
・坂だらけの長崎の街並みや地元のランタン祭りを上手く行かしたシーンの使い方も良かった。
認知症をテーマにしながら暗くならないのは全体のシナリオや台詞、出演者の個性や演技もさることながら、「ハゲ押し」が一躍買っていたと思われる。人間には誰でも欠点や劣っている部分はある。ハゲもしかり。それをあえてさらけ出すことで、その人なりの個性が発揮されたり、周りからの理解を得られたりする。竹中さん演じる外国帰りのカミングアウトはまさにそう。
認知症も病気というより、人の生き様や個性として捉えれば関わり方も変わってくる?昔はボケ、今は認知症、いずれも同じものだから。
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