劇場公開日 2013年6月1日

「「リアル」だけど、リアル感の無さもアリかな。」リアル 完全なる首長竜の日 りりーさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0「リアル」だけど、リアル感の無さもアリかな。

2013年6月5日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

単純

難しい

第9回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞した乾緑郎の小説「完全なる首長竜の日」が原作だそうな。
未読。

他人の意識の中に入っていく、という「センシング」。
あら、どこかで聞いたことのあるような・・・
そう、「インセプション」だ。
インセプションと今作は違っている。
「リアル」は、ラブストーリーだ。
そうとわかっていれば、私の見る目も変わっていたのだけれど。

綾瀬はるかさんと佐藤健さんは、とてもステキだった。
綾瀬さんは、いつもの「天然」を封印し、冷たい感じさえある役を好演。
佐藤さんは、彼の持ち味の「揺らぎ感」が、隅々まで発揮され、とても良かったと思う。
特に前半に漂う≪弱さや覇気のなさ、揺らぎ≫が、後半に生きてくる。
浩市と敦美の、お互いへの愛がつまっている様子が、とても感じられた。

俳優さん達は、とても良かったと思う。

病院の無機質感や、緊迫感の無さ。
浩市と敦美の住まいの、綺麗で整い過ぎ感。
それらとグロテスクな映像が、うまく配置されていた。

でも、前半が長すぎたな~。
あと10分短くしてくれると、ダレ感がなかったかと思う。

先が読めるのも残念だった。

せっかくの「首長竜」も、出番が少なく、迫力不足で残念だった。
自分の意識の中なんだから、もう少し何とでもなったんじゃないの~~?!と思ってしまった。

これって、原作はどうだったのかな?!

りりー