舟を編むのレビュー・感想・評価
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“打ち込めるもの”がある幸せ
ブラック企業だなんだと話題になりがちな現代。
決してブラック企業を正当化するわけではないけれど
“打ち込める仕事”を見つけ、従事できる人は幸せだと思った。
仕事と私生活を切り分けるのではなく、そのどちらも相関的に充実していく。
理想的なワークライフバランスだろうけど、現実はそううまくいかないのも事実。
そういう意味では何か問題提起するわけでもなく、
ある種のファンタジーを描いた作品なのかな、と。
良い作品だとは思うけど、何か小さなひっかかりを感じてしまう。
そんな映画でした。
テンポ
「スピードを持って、効率的に、コスパを考えて、仕事をする。」ことに疲れてしまった私は、この作品のテンポ感に癒されてしまいました。バブルが崩壊したとは言え、1995年は時代がまだのんびりしている様に感じます。スピーディに誰かを蹴落としながらの部だったら、この様な長丁場な仕事と辞書は出来なかったでしょう。お金を儲ける仕事とはコスパが大切でしょうが、仕事とは何かを考えさせられました。
登場人物に嫌な奴がひとりもおらず、むしろ良い人ばかりな所も好感がもてました。夢物語の様ですが、職場の人間関係はこうありたいです。
コミュニケーションが苦手な主人公。周囲と会話して頑張ろうとする姿が...
コミュニケーションが苦手な主人公。周囲と会話して頑張ろうとする姿が見れた。妻との出会いはまじめの人生を変えたと思う。ゆったりとした2人の関係が心地よい。編集部皆で力を合わせてやっとできた辞書。恩師は出版に立ち会うまで生きれなかったがきっと喜んでいるだろう。
都合の良いファンタジー
ネット全盛の時代に「紙の新作辞書」の需要があるのだろうか。
今を知るために、十数年をかけて紙の辞書を作るという矛盾。
しかし主人公は、そういう悩ましい仕事に一切の疑問も持たず人生を捧げる。
しかも、それでいて主人公は給料も住処も安泰で、人生ノーリスク。
そのうえ素敵な女性が目の前に突然現れて妻になってくれるし、
妻は料理人だから毎日おいしい手料理を作ってくれるし、
友達も上司もみんな暖かい。悩みらしい悩みもない。
要は、斜陽産業を題材にしているのに、
斜陽産業従事者が抱える多くのマイナス面がないものとして無視されているし、
要領のよくない人間が、ただ盲目的にしたいことをしているだけで
全ての結果がついてくるという都合の良い内容になっている。
しかし世の中そんなに甘くはないわけで。
現実逃避的なファンタジー映画だなと感じてしまった。
個人的には趣味ではなかったけど
気楽な気持ちで幸せに浸りたい時にはよい映画なのかもしれない。
地味だけどよかった
コミュニケーションが苦手な若者が長い年月をかけて辞書を作り上げていく、
という割と順風満帆なあまり起伏がないストーリーだが、退屈することなく、面白かった。
主人公の朴訥とした、けど若干挙動不審な松田龍平と軽薄だけど根は優しいオダギリジョーが緩やかな時間の中で少しずつ影響を与えて成長していくのが良かった。
宮崎あおいの神々しさ、池脇千鶴スレ感、黒木華のちょい感じ悪い女の子も含め、役者さんが皆素晴らしかった!
また、ラブレターのくだり、面白い顔してんねの黒木華の顔、などのクスッとしたり、オダジョーの泣くシーンでほろっと来た。
役者さんがみんな上手くて入り込めた。
大して事件の起こらない、善人ばかりの世界ですが、そういう世界もまた現実。
日常を淡々と描いてて役者さんも上手なのに退屈で仕方がない映画もあるが、
その違いはなんだろう。
その日の気分、体調もあると思うが、演出やセリフが役者さんの演技の邪魔をしないからなのかな。
ただ、最後はやり遂げた感じの方向の感動を味わいたかったけども。
あと、ラストがちょっと不穏な感じがしたのは勘違い?
この監督の「川の底からこんにちわ」も面白かったですので、私に合うのだと思う。
完成がいつになるとも知れない辞書づくりの仕事にスカウトされ、大家さ...
完成がいつになるとも知れない辞書づくりの仕事にスカウトされ、大家さんの孫に一目惚れする。仕事と恋に真面目に生きる、それだけでもじゅうぶんなんだけれど、出てくる人たちみんな良い人ばかりで泣けた。とくに西岡が最初なんだコイツと思ってたらすげえ良い奴。西岡で泣いた。酔ってプロポーズもダサくて泣けた。
まじめとかぐや二人のシーンをもっと増やして欲しかった。全体的にすごいよかった。
原作もすき、映画も好き
松田龍平演技うまー…って再確認した感じです。
あと大好き西岡がオダジョーってのもよかった。
池脇ちゃんはかわいすぎるのでブス役おかしいだろと思ったけど
好きなので出てくれて嬉しいのでよいです。
全体的に色味が好みな映画でした。
レトロ感をわざと出して時代の流れをだしとるんかな?
あたしもあのおうちに住みたい。
この映画は原作読んでからみた方がいいかもしれませぬ!
いや、基本あたし原作⇒映画の流れでみるけど
これは原作しってるから登場人物の心情をより感じてそれで…泣ける!
やっぱり西岡の流れの時が一番泣きました。
西岡かっこいいよ…すきだよ…愛しいよ…ってな感じです。
あのかっこよさに気付ける麗美もいい女ですよね。
(私は実際職場に西岡みたいな人がいて良さに気付ける自信は…ない。)
宮崎あおいがかわいいすぎてどうしようなのは前からですが
髪短い方がすきだなー私。きれいでかわいかった。
立ち位置というかキャラが神様のカルテと全くといっていいほど一緒でしたが。
変人の奥さんってとこが一緒やしね、笑
チョベリグが出てきたときはなつかしー!!ってなったw
馬締がまじめだからあるお笑いシーンというか
そういうのもすごくナチュラルに出ていてよかった。わろた。
広告とか原稿とか今自分も仕事でしてるけど、
10年以上かけてつくるものってどんな気分なんだろうとも思う。
だって達成感が10年先て!!!!!!
私そんなのやっぱり無理だ…心折れる。。。
それを成し遂げたときの充実感もすごいだろうけど、
そこからまた改正作業にかかりだす…根気。すごい。かっこいい。
原作のいいところを素敵に表現していた映画だと思う!また見たい!
原作を読んでから鑑賞しました
三浦しをんのファンなので原作を読んだ後で見ましたので十分楽しめる映画でした。登場人物の視点や心境を表現できる役者、という点では松田龍平はハマり役、宮崎あおいも適役だと思います。約2時間の映画では多少原作を端折るのも仕方ないわけで、あとは構成や脚本、演出で如何に良い作品に仕上げているかに注目しました。というわけで役者は星4つ、演出で星3つ、トータルで星3.5としました。
アニメの方が好き。
アニメでストーリーを知って、
なんだか物足りず映画をレンタル。
パッケージで
重版出来で馴染んでいた
オダギリジョーと黒木華が
すでにここで共演していたことを知り、
キャストの演技にも胸高まり観賞!
時間がいきなりびゅんと流れて、
いつのまにか
大家さん亡くなってたり
結婚してたり
辞書完成時期になってたりは、
原作通りなのかな?
アニメでも1話見落とした…?というくらい
いきなり話が飛んでたから。
辞書にかける情熱はよく分かったけど、
最終的に、結局だから何?
のまま終わってしまったなあ。
演技は良かったのだけれど。。
5本目。辞書作りって大変!
ずっと見たかった作品。
予告での松田龍平さんが面白くて、気になっていたのだ。
本作品を見て、辞書作りはとても大変だと感じた。
それも改訂版ではなく、「21世紀の今を生きる辞書」として新しく作るのである。
膨大な時間と労力が必要で、ミスが許されない環境。
また、言葉選びや用例を考えるだけでなく、紙の質にもこだわる。
辞書編集者の熱い想いが、この辞書に込められているのだと思った。
十数年という長い年月をかけて、辞書を完成させたため、
お披露目会のときの辞書編集者たちの充実した表情は、とても印象に残った。
充実というか、やりがいというか。
新しく辞書を作ることの大変さとやりがいを、同時に感じられる作品だった。
作品のテンポとしては、少しスローペース。
劇伴の音楽もちょっと穏やかな感じだったため、少し寝そうになった(笑)
でも、それぞれのキャラクターが個性的だったため、案外気軽に見ることができた。
特に、松田龍平さん演じる主人公のキャラは、個人的に魅力を感じた。
凄く真面目で変人で、コミュニケーション能力が乏しいけど、
辞書制作に対する熱が、穏やかな姿の中に静かにあって。
監修者の先生に辞書を見せられなかったことに悔しくて泣いたところは、ジーンとした。
あと、オダギリジョーみたいな先輩がいたらなぁと思った。
茶化すけれど、後輩の気持ちを分かってくれそうな感じがしたから。
現代っ子風の編集者役の黒木華さんも、私から見たら新鮮味を感じた。
あまり現代劇をやってるイメージがないからかなぁ。
全体的に、辞書作り寄りの感想になってしまった(笑)
本作品は、辞書作りのお仕事を知るためには良い映画だった。
私たちが普段使っている辞書は、多くの人と時間を費やして作られるということを知った。
空気感と誠実さは好き
先ず、出演者が良いですよね
これだけで、観てみたいと、思いました
そして、観てみて
シーン毎は、素晴らしいと思います
どの出演者さんも魅力的だし演技も良いし
でも
今一つ、決めてに欠くんですよね・・・。
まぁ、それでも、作品に流れる誠実さと純粋さは、少し胸が打たれるものがありました
作品の持ち味が生かされていない映画
このような作品を映画化するためには、辞書を作り上げていく時のワクワク感や緊張感を観衆に与え、身を乗り出して共感させるような仕上がりでなければ、ダラダラした退屈な映画になってしまう。
私が、この映画を作るとしたら、もっとサスペンス的要素を取り入れて、観衆をグイグイ引き付け、結末も観衆の想像を超えるようなものにしたい。
最初から最後まで、観衆の想像通りの映画を盛り上がりもなくダラダラ見せられる観衆の気持ちを考えて、退屈しない映画を作ろうとは思わないのか。
ボソボソと聞き取れないセリフを読む松田龍平。そしてベテラン俳優も活かされていなかった。
馬締(まじめ)な映画
穏やかで心温まる映画。主人公の馬締のキャラクターがいい味を醸し出しており、クスっとわらえる場面もある。
緩やかな上り坂をゆっくりゆっくり上っていく、ひとことで言うなら そんな映画だ。辞書作りといった普段触れることのない世界を知ることができ、勉強にはなったと思う。ただ、せっかく辞書というテーマなのに、言葉の偉大さ、美しさの伝わり加減が個人的にはイマイチだ。
素晴らしいハートフル映画。 真面目って大切だ。主人公馬締(なんのギ...
素晴らしいハートフル映画。
真面目って大切だ。主人公馬締(なんのギャグだ、最初はコメディかと思いました)がそう教えてくれます。真面目なればこそ、あんな素敵な嫁に出会い、他人には味わえぬ達成感を感じることができたのでしょう。
真面目は時に人に揶揄されます。この映画の良さは、そんな人達がいつしか馬締(真面目)を認め、一目おくようになるところ。
松田龍平、何気ない仕草がやっぱり優作に似てますね。宮崎あおいも可愛い。黒木華が若いのにいい味だしてます。
レンタル落ちを200円で購入。こいつは得した(笑)
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