「5本目。辞書作りって大変!」舟を編む Haruさんの映画レビュー(感想・評価)
5本目。辞書作りって大変!
ずっと見たかった作品。
予告での松田龍平さんが面白くて、気になっていたのだ。
本作品を見て、辞書作りはとても大変だと感じた。
それも改訂版ではなく、「21世紀の今を生きる辞書」として新しく作るのである。
膨大な時間と労力が必要で、ミスが許されない環境。
また、言葉選びや用例を考えるだけでなく、紙の質にもこだわる。
辞書編集者の熱い想いが、この辞書に込められているのだと思った。
十数年という長い年月をかけて、辞書を完成させたため、
お披露目会のときの辞書編集者たちの充実した表情は、とても印象に残った。
充実というか、やりがいというか。
新しく辞書を作ることの大変さとやりがいを、同時に感じられる作品だった。
作品のテンポとしては、少しスローペース。
劇伴の音楽もちょっと穏やかな感じだったため、少し寝そうになった(笑)
でも、それぞれのキャラクターが個性的だったため、案外気軽に見ることができた。
特に、松田龍平さん演じる主人公のキャラは、個人的に魅力を感じた。
凄く真面目で変人で、コミュニケーション能力が乏しいけど、
辞書制作に対する熱が、穏やかな姿の中に静かにあって。
監修者の先生に辞書を見せられなかったことに悔しくて泣いたところは、ジーンとした。
あと、オダギリジョーみたいな先輩がいたらなぁと思った。
茶化すけれど、後輩の気持ちを分かってくれそうな感じがしたから。
現代っ子風の編集者役の黒木華さんも、私から見たら新鮮味を感じた。
あまり現代劇をやってるイメージがないからかなぁ。
全体的に、辞書作り寄りの感想になってしまった(笑)
本作品は、辞書作りのお仕事を知るためには良い映画だった。
私たちが普段使っている辞書は、多くの人と時間を費やして作られるということを知った。