野蛮なやつら SAVAGESのレビュー・感想・評価
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ベニチオ・デル・トロ&サルマ・ハエック…怖い
カルテルっぽい。ベン、チョン、Oの三角関係ありえないだろう、ヤクのやりすぎと思ったが、心底ベン、チョンも互いに好きなんだとわかる。しかし、チョンの腹の据わり方は半端ない。また彼らの仲間たちも超一流である意味、こちらもギャングだ。終わり方は前者の方がスッキリしたが生きているという意味では後者で良かったかも。自業自得だけど少し可哀想だったトラボルタも救われたし、茶目っ気があった。ベニチオはやはり怖い。中々楽しめた。
面白いと思います。
3人の関係は頭では理解出来ても心情的には理解し難かったのですが、互いを思いやる気持ちだけは上手く表現されていたかと思います。
評価は決して高くないですが、主役の3人、個人的には悪く無いと思いますよ。
ただ、デル・トロさんやトラボルタさんの方がインパクトがありましたけどね。
お話としては、それなりに面白かったと思いますが、それ以上にあのラストは斬新でしたね。
どちらのラストも有りですが、誰も死ななかったという点では、あのハッピーエンドで良かったのかな。
でも、ラドときっちり決着をつけないとすっきりしないですね。
面白かった!
マイクロソフトやアップルのようにクールに大麻で商売をしている感じがとてもかっこよかった。男二人で共有する彼女がそんなに魅力的ではなかったところが残念だった。ヒロインが落ち着いたタイプで、90年代のジュリエット・ルイスみたいな、どうしたってたまらない感じがあったらよかったのだが、実際は発狂するほどいい女では、独占欲が湧いて共有には向かないのかもしれない。そういう意味ではちょうどよかったのかもしれない。
元軍人の方が、普段はカッカしやすいのに、現場ではとても冷静でかっこよかった。
メキシコのギャングが話の分からない怖さのような、アフリカの土人みたいな軍人ほどの怖さはなかった。家族思いの人間的な連中だった。そんな人が拷問や首狩りをするところは怖いのだが、それぞれ大切な人生を抱えているところは共感できるところであった。
みんなで仲良く大麻を決めて会議をすれば、いい感じでビジネスできたのではないだろうか。
こりゃあ、面白い!
個人的にはオリバー・ストーン監督作品とは全く思えない、どちらかというと、タランティーノ作品の面白さ。ラストシーンも途中の展開、めを離せません。本当におもしろかった。実に素晴らしい出来です。まず、脚本がいい。俳優もいい。特にトラボルタ!いやーやられました。狡っ辛い収賄警察官から最後に一挙に美味しい所持って行く。いい味だしてます。このオチがタランティーノなんだよなあ。次にデル・トロ。残虐なメキシコギャングを迫力もって演じてます。マジで人殺したことあるんじゃないかと思うくらいビビります。主役の3人もまずまず。とにかく、面白い作品。楽しんでみてください。
豪華な脇のやつら。
0・ストーンってこういう作品も撮るのねー。意外。
というよりも、原点回帰になるんだって。
まったくノーマークの作品で、監督が誰なのかすら
観るまで気付かなかった作品。あぁ、ごめんなさい^^;
冒頭からヴァイオレンスの嵐。
どうりで客席に女性が少ないよなー、とは思ったけど
(私みたいなモノ好きなオバさんもチラホラいたけど)
うわ…頭部。。。そりゃR15+指定になるよね、これは。
男2人に女が1人、男は親友同士で女を共有(ウゲぇ~!)
元サーファーのお兄ちゃんたち(という風情の)は、
大麻を売り捌く新手のベンチャービジネスで大成功を納め、
その収益はアフリカ慈善事業に注ぎ込んでいる、っていう
何かものすごく変わり種の人々(ゴメンね、ついてけなくて)
今はカリフォルニアのリゾート地で悠々と暮らしている、
っていう冒頭のナレーションを、OことB・ライヴリーが
不穏な結末をほのめかしながら、進めていく展開なんだけど
のっけから凄惨な映像がテンコ盛りなので、
もうこれは、最後まで覚悟せにゃならん!と腹をくくり…
物語は非常に分かり易い!のがご愛嬌だけど、
そんな二人が麻薬カルテルからの誘いを断ったのが運のつき。
Oはさらわれるわ、事業を譲っても解放してもらえないわ、
まぁそんな仕事をしてて、無事に済む方がおかしいけどねぇ。
で、二人の反撃が始まるんだけど…。
銃撃、爆撃、そっちは任しとけ!ばかりに監督がいつもの凄惨な
戦いぶりをこれでもか、これでもか、と最後まで見せてくれるので、
それはそれで(お好きな方は楽しめるので)いいとして、
とにかく今作には脇にまわった豪華なキャストが揃い踏み!
J・トラボルタ、B・デル・トロ、S・ハエック、E・ハーシュ、
「チェ」でカストロを演じたD・ビチル、監督の息子まで出てる。
主役はT・キッチュ(どう見ても悪役面だと思うのよね、私は)と
A・ジョンソン(キック・アスはおバカ、ノーウェアボーイは美青年)
あとは前述のB・ライヴリーということで、脇役が完全支配する
上等演技合戦において、若手がどう台頭するかみたいな戦い…?
そう思って観てみると、けっこう楽しかった。
中でもデル・トロは完全に入っちゃってる演技で怖いのなんの!
サルマの暴虐ぶりもかなり入ってて、巧かったわねぇー。
ラスト、ここでやっとOのナレーションの幕が下りるんだけど、
まさかと思うエンディングが用意されているので、これは
果たして、、、どうなんでしょうかねぇ、、、笑えるのかしら^^;
(さすがO・ストーンという感じだけど、とにかく野蛮すぎて疲れちゃう)
悪いヤツばかり。
登場人物は、悪いヤツばかり。
主人公のチョンとベンだって、極上の麻薬を栽培して、荒稼ぎしているのだ。
二人ともイケメンだからと言っても、悪いヤツなのだ。
そのイケメン悪いヤツに、メキシコの麻薬組織の極悪人が、事業提携しなければ、二人の共通の恋人Oを殺すと言うのだ。
まさかサーファー上がりの若者が、組織に逆らうとは思いもせず、でも、まさかの逆らいがあって、どんどん坂道を転がり落ちていく。
悪いヤツと極悪人。
まともな取引ができるわけもなく、お互いの腹を探り合い、裏をかき、その裏をかき、悪の連鎖がエスカレートしていく。
その修羅場、あの修羅場、その修羅場も、何だか、憎めないんだよね。
無責任極まりない。
でも、何だか、ユーモアがあるんだよね。
若くて、ワイルドで、図太くて、それが良い。
麻薬捜査官のジョン・トラボルタ。
なんともハマリ役で、とても可愛い。
極悪人のベニチオ・デル・トル。
凶暴さ、目付きの悪さ、ずる賢さ、どれも一級品。
サルマ・ハエック。
クレオパトラもどきの髪型に、セクシーな洋服、宝石。
アヤしいアヤしいと思っていた鬘を取り捨ててくれて、嬉しかったわ~。うふふ~。
女お頭役が見事に似合っていた。
Oを演じたブレイク・ライブラリー。
グゥイネス・パルトロウ似で、美しく可愛い。
テイラー・キッチュは、相変わらずカッコいい。
ベンを演じたアーロン・ジョンソンは、若き日のジョン・レノンを演じた彼だよね。
その役とは全くタイプが違って、繊細さを持ち合わせた役がとても良かった。
原作とは結末が違うそうだけど、映画として見ごたえがあり、良かったと思う(原作未読)。
煙いビジネスをオリバー・ストーンらしく疾走感溢れる映像に!欠点があっても、もう一度観たくなる映画(^^)
こんにちは。
グランマムの試写室情報です。
『野蛮なやつら』★★★★
久々にオリバー・ストーン監督らしい新作を観た思いです。『プラトーン』『サルバドル』『7月4日に生まれて』などの戦場心理ものや、『ウォール街』『JFK』『ニクソン』といった社会派監督としての評価が定着しています。
個人的な感触として、この監督には、”煙い””アシッド”な世界観が似合うと思っていました。事実、ドラッグ所持で逮捕されたことがあります。煙い人だった のでしょう^^;
なぜ、私が直感で、それを感じたかというと、『プラトーン』など、他の作品でも、”煙い””アシッド”的なシーンの演出が秀逸だったからです。どの監督にも 、”これを描かせたら上手い”分野がありますよね。
特に、失敗作との声が高い『ドアーズ』をこよなく愛する者としては(あぁ〜!ジム・モリスン!ジム・モリスン!愛してます(*^。^*))、米国ドラッグの 歴史的経緯、ミュージシャンとドラッグの関係などが分って、非常に楽しめました。
言っておきますが、私は”煙い女”ではありませんよ(笑)一度も経験ないですぅ^^;
本作は、評論家仲間から、”煙い、煙い”と聞かされ、ストーンの得意分野が観られると期待して出かけたところ、それを裏切らない嬉しい仕上がりになっていました!もう一度、観たい〜と思わせたほどです。
キャスティングもグラマラスの一語です。今、イチ推しするエゲレスイケメンのアーロン・ジョンソン!(ジョン・レノン役と『キック・アス』でご存知でしょう)と、 『バトルシップ』『ジョン・カーター』で注目されるテイラー・キッチュ。
脇を固めるのが、ジョン・トラボルタ、『トラフィック』ゲバラを演じた『チェ』のベニチオ・デル・トロ、『フリーダ』などのサルマ・ハエックという、オスカ ー・ノミニー・スター群ですから、何と贅沢なこと!
物語は、2人の男に愛されるオフェーリア(Oと呼ばれる)の独白から始まります。西海岸のセレブなビーチに豪邸を構えるベン(アーロン・ジョンソン)と、チ ョン(テイラー・キッチュ)は、大麻栽培ビジネスで莫大な収益をあげた若き大富豪。
傭兵として戦場を渡り歩いてきたチョンが、アフガニスタンから最上の種子を持ちかえり、それを植物学者のベンが最高級の大麻に生育。ベンの意向で医療用大麻 などに多く出荷し、”クリーン”なビッグビジネスに成長させました。
美しいカリフォルニアガールを共有する3人の生活は、豪勢で穏やかなセレブ生活そのものでしたが、メキシコの巨大麻薬カルテルが、強引にビジネスの提携を迫ったところか ら、危険な日々が始まります。
カルテルの女ボス(サルマ・ハエック)は、彼らに服従することを要求し、Oを拉致してしまいます。愛するOを人質に取られ、無理難題なビジネスを提案するボ スに、2人はOを奪還しようと反撃に出ます。
ボスの弱みを握るべく、かねてから通じていた麻薬取締官(トラボルタ)から情報を得ます。IT部門(?)も抱える2人は、頭脳作戦により、女ボスの部下が裏 切っている証拠をでっち上げ、ボスの腹心(デル・トロ)に渡します。
騙したり騙されたり、ハラハラドキドキの奪還劇が続きます。
Oに対する暴力場面をネットにアップしたり、メールに添付。24時間監視システムなどの現代的要素も、ふんだんに盛り込まれていました。
本作で際立つのは、アシッド的な面もよりも、暴力描写でした。
ハエック、デル・トロとも、容赦ない冷酷極まる残虐さで、敵・味方なく殺戮を繰り返します。
銃による解決法は好まない私ですが、本作には、それでも何か透明なイメージ、ピュアな世界観を感じたのです。
Oを演じるブレイク・ライブリー(『ゴシップ・ガールズ』)をはじめ、主要3人の醸し出す清潔感も影響しているでしょうか。
麻薬ビジネスに関わる人間の闇黒さ、エグさが、登場人物たちから感じられないのです。
カリフォルニアのキラキラした陽光、目的に向かってぶれない主人公たちの姿勢から受ける印象もあるでしょうか。
“煙い”という評判も、むしろ肩すかしでした。あまり沈澱しない、爽やかさすら感じさせるドラッグ描写。ストーンは、大麻をクリーンなものとして、描き出したような気がします。
米国でベストセラーとなった原作は、当初から作者が映画化を視野に書き出し、本作の脚本も書いています。
原作とは異なるという結末も、エンディングイメージの豊かな作者による、米国らしい終焉です。
ストーン特有のグラグラ揺れるカメラワークから、一気に空撮へ。息詰まる緊張感を背景に、スケール感のあるエンディングは見応えがあります。
でも、観客には納得のいくような、いかないような、分かるような、分からないような結末は、好き嫌いが別れるところでしょうか。
原作者は、表題通り、“人間は野蛮へ回帰する”ということを言いたかったのかもしれません。
ストーリー展開と共に、本作の魅力は、やはり、豪華な俳優陣の演技、存在感にあるでしょう。
個人的にイチ推しのアーロン・ジョンソンは、ストーンの期待に応え、大麻で得た収益を途上国の支援に当て、暴力を好まない優しい植物学者を好演しています。
驚きは、歩き方まで米国人らしく演じていたこと!エゲレス人男性は、腕も背筋も真っ直ぐ伸ばして歩くのです。
対して、米国男性は、腕を曲げ気味に少しずつ猫背っぽく、ちょっとしたゴジラ的な歩き方をしますが、アーロンは、きちんと米国男性のそれになっていました。
テイラー・キッチュは、鋭い目の光りから、筋肉の動きまで、元傭兵らしく、暴力にもためらいのない、しかしハートの熱いナイスガイを演じ、適役です。。
トラボルタの腐敗ぶり、狡バカっぽさも笑えます。ハエックは、メキシコを代表する女優として、さすがの貫禄を見せつけます。
デル・トロの深い役作りは、脇役でも惜しむことがなく、麻薬カルテルの腹心が放つ残虐さ、欲深さ、狂気を怪演。
バラエティーと魅力に富んだ本作は、音楽好きなストーンらしく、ビートルズと、光溢れる海岸の空撮で閉められます。最後まで、“煙い”とは感じない (?)映画でした。
長文をお読み頂き、有り難うございます。本作は、3月8日よりTOHO シネマズスカラ座などで、全国公開されます。ぜひ、ご覧ください!私ももう一度、観てみます☆今度はアーロン・ジョンソン中心に…(^_-)☆キラリ
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