清須会議のレビュー・感想・評価
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見どころ満載なれど更科六兵衛の登場に歓喜
三谷幸喜が17年ぶりに書き下ろした小説を自ら脚色し、メガホンをとって映画化した意欲作。
本能寺の変で織田信長が死去した後、家臣の柴田勝家と羽柴(豊臣)秀吉らが後継者を決め、日本史上初めて合議によって歴史が動いたとされる清須会議の全貌を豪華すぎるキャストで描いている。
役所広司、大泉洋、小日向文世、佐藤浩市、妻夫木聡、浅野忠信、松山ケンイチらによる演技合戦は見事だが、個人的には西田敏行扮する更科六兵衛が幽霊ではない姿で登場するシーンが最もテンションが上がった。
ぼんやりした清洲会議のイメージ像がより明白になり、歴史の必然性の様なものも感じさせた
三谷幸喜 原作・脚本・監督による2013年製作(138分/G)日本映画。
配給:東宝、劇場公開日:2013年11月9日
清洲会議は有名だが、歴史好きながら自分の知識はぼんやりしていた。長年不明であった、何故秀吉が後継者として信長と共に亡くなった長男信忠の嫡男三法師を家督継承者として推したかが本映画で明らかにされた気がして、スッキリとした思いがした。
実際、大泉洋演ずる秀吉が、最初次男信雄(妻夫木聡)を押していたが、その馬鹿さ加減に呆れた後、三法師継承者案を思いつくストーリー展開はドキドキとさせられた。
もっと大勢集まったイメージがあり、織田家の行く末を、柴田勝家、秀吉、丹波長秀、池田恒興の 4重臣だけで決めたのも、驚きであった。
天下の織田信長だが、光秀が死に滝川一益も遠国で間に合わないとなると、意外と人材難となるんだと改めて認識。秀吉の天下は偶然とも思っていたが、三谷幸喜の歴史観なのかもしれないが、お市様に夢中な柴田勝家・役所広司の姿を含めて、秀吉継承の必然性の様なものを認識させられた。お市は絶世の美女というイメージなので、正直今の鈴木京香配役は違う様に思えてしまったが。
勝家と秀吉の狭間でフラフラする池田恒興・佐藤浩市は、印象に残った。流石の演技とも思った。この武将には新たに興味持ったが、史実としては、その後摂津国大坂・尼崎・兵庫12万石を獲得も、小牧長久手の戦いで戦死とか。
秀吉・大泉洋が、丹波長秀(小日向文世)攻略で何かある筈と頭を絞るところが、リアルなビジネス営業みたいで感心させられた。お市の方にのぼせ織田家のことがおざなりな柴田勝家への不満な気持ちを、上手く利用したかたちで、さすが三谷脚本と思えた。また武田信玄の娘という松姫(剛力彩)のしたたかなキャラクター設定も、とても良かった。
監督三谷幸喜、製作亀山千広 、市川南、企画石原隆、プロデューサー前田久閑 、和田倉和利、アソシエイトプロデューサー清野真紀、ラインプロデューサー森賢正、原作三谷幸喜、脚本三谷幸喜、撮影山本英夫、照明小野晃、録音瀬川徹夫、美術種田陽平 、黒瀧きみえ、音楽荻野清子、編集上野聡一、テクニカルプロデューサー大屋哲男、VFXスーパーバイザー田中貴志、スクリプター山縣有希子、衣装デザイン黒澤和子、美術デザイン塩入隆史、装飾佐藤孝之、キャスティング杉野剛、助監督片島章三、製作担当斉藤大和。
出演
柴田勝家役所広司、羽柴秀吉大泉洋、丹波長秀小日向文世、池田恒興佐藤浩市、お市様鈴木京香、織田信雄妻夫木聡、織田三十郎信包伊勢谷友介、織田信孝坂東巳之助、松姫剛力彩芽、織田信長篠井英介、織田信忠中村勘九郎、前田利家浅野忠信、黒田官兵衛寺島進、滝川一益阿南健治、堀秀政松山ケンイチ、前田玄以でんでん、佐々成政市川しんぺー、明智光秀浅野和之、森蘭丸染谷将太、小袖瀬戸カトリーヌ、義兵衛近藤芳正、寧中谷美紀、なか戸田恵子、小一郎梶原善、枝毛天海祐希、更科六兵衛西田敏行。
時代劇だけどおもろい
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信長が死に、光秀を滅した後の織田家の再興を図る会議。
秀吉がうまく池田を金で釣り、柴田勝家の女好きを責めて味方を増やす。
そして後継者を思い通りに幼子に決めることに成功。
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時代劇は好きじゃないけど、普通におもしろかった。
さすがは三谷といったところ。
でもこういう映画を見ると、もっと戦国の歴史背景を知っていたら、
もっともっと楽しめるのになあといつも思う。
死んだら終わりよ
個人的に映画を観る時はほぼ洋画ですが、たまに邦画が観たいな〜って時に、真っ先にリストに上がる名作でしょう。真剣2、笑い8の作品ですが、とにかく演技の上手い俳優が揃ってて何回観ても飽きないね。特に、役所広司と大泉洋の演技が素晴らしく細かい顔の動きや仕草まで、流石だなと言わしめるほど良かった。内容も史実に沿った出来事を、三谷節を効かせて面白おかしくまとめた映画になっている。邦画ベスト10に入りますねコレは。
秀吉役は大泉洋しか居ないでしょう。勝家役も役所広司しか居ないでしょう。信長に似てる篠井英介もピッタリだわホント。良くここまで豪華なキャストを揃えてんのに、笑いに振った見事な映画を作ったわ三谷。スペシャルゲストに、更級六兵衛が出て来た時はちょっと感動した。
呪う天下人の証明。生き残りに全てを賭けた人々の話。
内容は、歴史的に有名な織田信長暗殺の本能寺の変。明智光秀討伐直後その後目を話し合う次期天下人を決める評定(会議)での刀を交えないもう一つの戦いを三谷幸喜の原作・脚本・監督で描く合計5日間の物語。印象的な台詞は『良かった〜人間死んだらお終いよ!』第一幕の終わりに出てくる急いで駆けつけ用とする滝川一益とでくわす更科六兵衛の台詞。命懸けの評定の中で生き残りを描く物語の本質をつく様なパンチある台詞だと感じた。『良かった。それが遠い未来と祈るばかりです。』羽柴秀吉の台詞も涙無くしては観れませんでした。二人の胸襟を広げた本心の和解と離別の深い思いが伝わって来て非常に良かったです。そんな創作が観るものの気持ちを救ってくれます。印象的な部分では、小物が目立つ様に感じます。柱の刀や秀吉の右手袋や京土産の香炉やラッキョウやサザエや木偶の坊が登場人物の背景や思惑や希望や絶望を表している様で凝っていて素晴らしいと感じました。印象的な場面は『至極真っ当な意見だかける×3』池田恒興の清須会議本番での台詞。三段落ちを使うのが上手い。人たらしたる秀吉に言いくるめられる相槌が、言わされた本心の様に聞こえる人心掌握術は寒気がした。登場人物の殆どが、時代の流れの中で生き残りを賭ける保身レースその姿形が、時代を超えて現代まで通じる事もあり面白くて切ないが、それでいて自分を見つめ直せる楽しい作品でした。この物語を観るとジャケットの表紙の人物配置がよく分かります。そうだったのかー!成る程と何度も楽しめそうです。それぞれの生き方に向き合う人々の話は、人物の成長もさることながら見ていて楽しい。君たちはどう生きるかに繋がるテーマを見た様な気になりました。
わずかな知識でも握りしめて挑んで!
「織田信長、豊臣秀吉、明智光秀、本能寺の変を全て使って100文字で答えよ」が出来るのが、まずはスタート地点。映画ではそれを知っている前提で始まるので、知らないと楽しめない。
さて、私はというと超最低限の知識を握りしめての鑑賞。清洲会議の存在すら知らなかったので、恥ずかしい限り。
とは言え、真面目さとコミカルさの塩梅がよく、楽しめながら鑑賞出来てホッ。歴史について詳しければ比例してもっと楽しめたのに悔しい。
秀吉がなぜ、勝利したのか納得出来るストーリー。
ギスギスさもなく、秀吉を始めほぼ全ての登場人物が魅力に溢れてたのがとてもよかった。(お市の方と松姫最高!強い女性大好き!)
鑑賞後はwikiで登場人物を調べたりして、なんだかんだはまってしまった。歴史って史実は不明だらけで、そこが嫌いなんだけれども、もっと三谷さんの解釈や説明が欲しい!全時代の映画作ってくれないかな〜。
大きな山場もなく進むため盛り上がりに欠けるけど、キャスト含めてさす...
大きな山場もなく進むため盛り上がりに欠けるけど、キャスト含めてさすがは三谷作品。
コミカルさでバランスが取れている感じ。落ち着いた時代ものだけど、くすっと笑える。
バカ殿妻夫木くん、良かったなぁ。
面白いかどうかとかじゃないのかも
面白いとかの前に勉強になった。
でも登場のときに名前出してほしい。
秀吉と柴田の感じは凄くあってたなぁ。
みんなの思惑が見えてたのしめた。
ストーリー 85点
配役 90点
音楽・映像 85点
全体 87点
見やすい!
ほぼ史実に基づいているとのことで、秀吉が勝つまでの流れがわかりやすく勉強になった。役所広司、大泉洋、小日向文世さんら、いい感じにコミカルに演じていて、歴史初心者にはとても見やすい軽さになっていました。
ファッションリーダー秀吉
豪華キャストでテンポ良く、おもしろかった。大泉洋の方言、人たらし振り、謀略と野心、全て良かった。本当の秀吉もこんな感じだったのかも、と思わされた。しかし、髪の毛剃った部分、多すぎない? 髷がほっそい! もしかして、この時代はこの細髷が流行の最先端だったりして。着るものも色がはっきりしてて、まあ派手だね。自分の好みをしっかり表現して、極めてる。なんかいいな。
鈴木京香のお市、メイクの効果もあるが、すごい迫力。嫌いな男と、もっと嫌いな男への復讐のために結婚するとか、なんだかもう…。この先、秀吉に攻めこまれて、柴田勝家と一緒に死ぬんだもんなぁ。すでに自分の最期を知ってるかのよう。
役所浩司の単純バカぶりも、振り切れてる。らっきょ…2箱は無理だよね。こういう空気読めない人、今の時代にもいるわ。でも、好きな人と結婚できて、本人は幸せだったかもしれない。
中谷美紀の太い眉、畑仕事、踊りなど、なかなかはっちゃけてた。寧って、内助の功の賢い妻として扱われることが多い。今までこういう描き方されてないような? ちょっと新鮮。
戦国の世だけど、権力争いする人達は、現代におきかえても一緒。政界を見ているようだ。人間は変わらないもんだな。こんな感じで大河ドラマも書いてるのか、すごい楽しみになってきた。
BSフジを録画で。
藤吉郎の丹羽長秀攻略法
役所広司扮する柴田勝家は、本能寺の変での信長の死を嘆くとともに大泉洋扮する羽柴秀吉の動きを懸念し今後の織田家を語る評定を清須で開くとした。もう一つ勝家が気にかけていたのは鈴木京香扮するお市の事であった。
通常笑えないギャグ満載の三谷幸喜作品は余り得意ではないが、この作品は歴史物でもあり藤吉郎の丹羽長秀攻略法など興味深く見られたね。
大泉洋さんの秀吉が最高!
三谷幸喜監督の大河が大好きな私としては、とても面白かったです。史実に沿ったストーリー展開で、歴史好きとしても楽しめました。
鈴木京香さんの怖いお市の方も剛力彩芽さんの松姫も良かったけど、1番は大泉洋さんの秀吉です!面白いけど迫力もあって最高でした。人たらし感がすごく出てた。尾張弁も最高だった〜!
三谷作品は間の取り方とか、表情などちょっとした所が面白くて好きです。
ギャグ少なめの方が好みなので、全体のバランスも丁度良かった。
歴史があてがきと思わせるほどのキャスト
三谷幸喜は歴史オタクでも知られているが、歴史上の人物をイメージし、現代の俳優に完璧に当てはめる天才だ
柴田は不器用であり空気が読めず、ゆえに大一番での勝負弱さを露呈し、歴史上の負け組となる
役所広司は特に負け組というイメージはないが、動物的な行動と言動、可愛げのある憎めなさが妙にハマる
豊臣秀吉は日本の歴史上最も性格の特徴が有名といっても過言ではなく、陽気に武力よりも政治、コミュニケーションで天下を取った人物だ
大泉洋は豊臣秀吉を演じるために俳優になったのではないかと思わせるハマり役だと感じた
メイン2人の対照的な性格の表現方法、演出が巧みでさりげないと感じた
池田を説得する際の、指を舐めてからの池田の肩に手をかける際、柴田は舐めた指がガッツリと肩に着いているが、豊臣はしっかりと指を立てている笑
この小さな行動が大きな歴史の変化点になったと考えるとかなり面白い
武将の後継ぎ問題について、そもそも血の繋がった者を後継ぎにしては朝廷と同じになり、実力のある者が上に立ち続け、国がまとまる可能性はかなり低い
先が見えず、経験の少なかった時代において、後継ぎよりも自分が天下人にふさわしいと考えていた豊臣と
本気で信孝を後継者と考えていた柴田では、会議を行うだいぶ前から決着が着いていたと思える
なにより、三谷幸喜作品のオーバーな演技と、派手な音楽や演出は、時代劇においてもっともハマると感じた
追記
松姫が川にあえて向かった事を打ち明けるシーンについて、やはり邦画特有の説明過多であると感じた
もちろん、剛力の最後の顔は圧感ではあるが
秀吉の目配り、気配り これは現代の私たちにも必要なことなのではない...
秀吉の目配り、気配り
これは現代の私たちにも必要なことなのではないかと思った
自分の思いを貫くため
いろんなことを考え動く
ずるくいやらしく生きたい訳ではないが
人を楽しませる、喜ばせることで協力を得る
なんだか学ばせてもらった気がしました
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