花物語バビロン

花物語バビロン

解説

監督、脚本、撮影、編集を全て手がけた相澤虎之助の作品。タイの日本人旅行者を映したフィルム映像と、アヘンとモン族にまつわる歴史がつづられた字幕、その字幕を英訳したと思われるナレーション、という三つの要素で構成されている。

1997年製作/35分/日本

ストーリー

90年代セカンドサマーオブラブのうねりの中で、日本中からバックパッカーが世界に向けて旅立った。あるものはインドへ、あるものはチベットへ、若手お笑い芸人が世界を旅するテレビ番組が好評を博していた。その中で1人の若者がタイ北部チェンマイへと旅立っていった。この時期旅立った多くの若者たちは「自分探し」と称した自分たちの旅行が、いったい何の上に成り立っているのかを考えはしなかった。しかし、歴史はそれを許さない。1人の若者は、バンコクの安宿である夢を見る。一面のケシの花畑の中で声が聞こえてくる。「わたしたちを救ってください」その声にひかれ、若者は20世紀の歴史の闇に葬り去られようとしている東南アジアの少数民族、モン族の村へと向かうのであった。

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