怯える
劇場公開日:1998年9月26日
解説
通り魔犯人を怯えさせる不気味な恐怖を描いた短編サスペンス。アテネ・フランセ文化センターとユーロスペースが1997年秋に開校した「映画技術美学講座」の中で製作された作品で、「FOUR FRESH!」という特集企画で上映された1本。監督・脚本は、「home sweet movie」でPFF入選経験を持つ古澤健。主演に「夜9時20分のワンピース」の鈴木卓彌があたっているほか、脚本家・高橋洋が声の出演を果たしている。16ミリ。
1998年製作/34分/日本
配給:映画技術美学講座
劇場公開日:1998年9月26日
ストーリー
平凡な専門学校生・近藤の元に、差出人不明の一本のビデオテープが送られてきた。そこには、近藤が通り魔事件を起こした時の様子が映されており、最後に携帯電話を購入してその番号を駅の伝言板に書いておけと言う指示がしてあった。ほどなく「私はあなたのファンです」という犯罪盗撮マニアの男から電話がかかってくる。そして男は、再びビデオを撮りたいから犯罪を犯せと近藤を挑発してきた。恐ろしくなった近藤はそれを機に通り魔を止めようとするが、再び実行に及んでしまう。しかし、犯行は失敗。襲われた女子高生は、付近に停まっていたバンに救いを求めて逃げるのであった。だが数日後、近藤と同じような境遇にある男の訪問によって、近藤はマニア男が女子高生を”始末”しておいたこと、そして近藤の彼女・ゆみかを誘拐したことを知らされる。ゆみかを取り戻すべく、廃墟に駆けつける近藤。しかしゆみかは既に近藤の犯罪ビデオを見せられた後だった。助けなければならない立場にありながら、自分の犯罪を見てどう思ったかをゆみかに詰問する近藤。逃げ出したい一心でまだ近藤を愛していると言うゆみかだったが、近藤の隙を見て彼女が逃げ出した先には、いつかのバンが停まっていたのであった……。