永遠の語らいのレビュー・感想・評価
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紀行映画かと思いきや腑に落ちぬ結末、95歳老監督の錯乱?
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歴史を教える母と幼い娘がポルトガルからインドまで史跡めぐりを兼ねた船旅に出る。
予算に余程窮したのだろう航海シーンは船の舳先が波を切る画が繰り返し使われる、途中から明かりをつけた船のシルエットに替わるがこれまた使い回し。
途中マルセイユ、ポンペイ、アテネ、イスタンブール、カイロなどに立ち寄るが旅のガイドブックに出てくる旧跡を数分でスナップするだけだから質より量と言った駆け足で紀行ものとしては物足りない、途中からフランス語、ギリシャ語、イタリア語、英語で会話する奇妙なご婦人たちが登場しヨーロッパ言語圏の歴史の重みを感じさせたかと思いきやテロ騒ぎで予想外の結末へ急転直下。
どうしてそうなるの?と思わざるを得ないがマノエル・デ・オリヴェイラ監督なんと95歳の脚本・監督と知ってなんとなく合点がいった。
歴史も風化し、ご婦人たちの会話ではないが「文明はいずれ消え去る宿命なのよ」といった虚無感が言いたかったのでしょうか、そういえば訪ねた史跡も風化が進んだ廃墟ばかりだったわけが分かりました。ネタバレになるので書けませんが老監督に翻弄された母娘が不憫で腹が立ちました。
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