いのちの海 Closed Ward

劇場公開日:

解説

ある精神病院で起きた殺人事件を通し、人生に絶望した少女が再生していく姿を描いたドラマ。監督は「ハロー!フィンガー5」の福原進。帚木蓬生による山本周五郎賞受賞の原作を基に、「眠れる美女」の石堂淑朗と西村雄一郎が共同で脚色。撮影監督に「あの、夏の日―とんでろ、じいちゃん―」の坂本典隆があたっている。主演は、映画初出演の上良早紀と「まあだだよ」の頭師佳孝。優秀映画鑑賞会推薦、芸術文化振興基金助成事業作品。スーパー16ミリからのブローアップ。

2001年製作/103分/日本
配給:イーハーフィルムズ
劇場公開日:2001年4月7日

ストーリー

佐賀地方裁判所。ある殺人事件の裁判で、島崎由紀という少女が証人席に立った。被告人・秀丸によって人生を救われたと述べる由紀。そんな彼女を傍聴席から見守るチュウさんは、1年前の事件を想い出す。有明海に面している精神病院かささぎ病院には、様々な病や過去を背負った人たちが入院している。母親殺しで極刑を言い渡されたものの死刑執行が失敗し生き残ったてんかんの秀丸、言葉は不自由だが写真の才能に長けた昭八、覚醒剤による重度の幻覚妄想状態の元ヤクザ・重宗、幻聴に悩むブラームスおたくのチュウさんもそのひとり。そして、そんな患者たちに混じって中学不登校の通院患者・由紀の姿があった。彼女は、継父からの性的虐待、妊娠、堕胎という辛い過去から人生に絶望していた。しかし、秀丸やチュウさんたちとの交流の中で、次第に心癒えていく由紀。ところがある日、彼女は重宗に蹂躙されてしまう。そのことを昭八の撮影した写真で知った秀丸は、立ち直りかけていた由紀を救う為、重宗の暴力から他の患者を守る為に、夜中に重宗を海辺に呼び出し、その胸にナイフを突き立てたのだ。証言を終えた由紀とチュウさんは、裁判所を後にする。秀丸は罪に問われることはないだろう。そして、秀丸のお陰で立ち直り、昼間は産婦人科で働きながら夜間の看護学校に通っていると言う由紀の顔にも、笑顔が戻っていた。

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