デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!のレビュー・感想・評価

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3.0作家・細田守の評価を決定付けた一作

2025年5月14日
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鑑賞方法:VOD

楽しい

単純

《デジモン公式チャンネル(期間限定公開)》にて視聴。
【イントロダクション】
1999年3月から2000年3月までフジテレビジョンなどで放送されたテレビアニメ『デジモンアドベンチャー(通称:デジモン)』の劇場版作品。TVシリーズから3ヶ月の春休みを舞台に、太一達が世界を破滅させかねない新種のデジモンに立ち向かう。
監督は『時をかける少女』(2006)や『サマーウォーズ』(2009)の細田守。脚本は『映画 聲の形』(2016)や『ガールズ&パンツァー』シリーズの吉田玲子。

【ストーリー】
八神太一達がデジタルワールドの危機を救って帰還してから数か月が経った2000年の春休み。突如ネットに出現したデジタマから生まれた新種デジモンは、ネットのあらゆるデータにアクセスしてそれらを捕食。様々な機関を暴走させながら急速に進化していく。

いち早く事態に気付いた光子郎と、彼に助力を求められた太一はパートナーであるデジモン達と再会し、再び戦いへと乗り出すことになる。

【感想】
私自身は、『デジモン』シリーズは殆ど未履修。幼少期に「『キン肉マンII世』の同時上映作品だから」という理由で、東映アニメフェアで何となく鑑賞した『デジモンテイマーズ/冒険者たちの戦い』(2001)の内容をうろ覚え程度。しかし、本作が細田守監督にとって『サマーウォーズ』(2009)の原型となった重要な作品である事、それ故にネットでは度々本作と比較されるとあって鑑賞。

「デジモンに思い入れのない立場」としての率直な意見としては、「『ぼくらのウォーゲーム』にも『サマーウォーズ』にも、それぞれの長所と短所があり、それ故に評価が分かれているのも納得が行く」というものだ。
本作で足りないと感じた部分は『サマーウォーズ』で強化され、逆に『サマーウォーズ』で淡白だと感じた部分は本作の方が良く描けていた。『サマーウォーズ』の成功以降、作品を重ねる毎にかつての高い評価を落とし続けている印象のある細田守監督だが、どうにもこの人は初期から決して器用なタイプではなかった様子だと感じた。

本作が優れている点は、短い上映時間でテンポ良く話が展開される点と、世界中の子供達の協力が事態の解決に寄与する点。「島根にパソコンなんてあるわけないじゃん」という、『秘密結社鷹の爪』に登場する島根県出身の吉田くんが泣いてしまいそうな優秀なネットミームを生み出した点だろう。

とはいえ、上映時間が短い為に活躍する登場人物を絞ったそうなのだが、その割には太一と空の喧嘩やヒカリが参加する誕生会、パソコンを求めて奔走するヤマトとタケル、丈の中学受験にミミのハワイ旅行と、無駄なシーンも多く見られ、それらを省けばもう2人くらいは問題なく物語に組み込めたのでは?と思ってしまう。それ故に、タイトルにある“ぼくらの”感は薄いと感じた。また、後述するが世界中から送られてくるメールについても手放しで賞賛できる点ばかりではない。

対する『サマーウォーズ』の優れた点は、予算やコンピュータの進化によるデジタル世界のCG表現のクオリティ向上、未知の敵による日常への非日常の侵食描写、その敵の誕生に関するハッキリした経緯等である。

しかし、どちらの作品にしても、“子供達の団結”や“田舎の大家族の団結”という「一体感」の演出には思うところがあり、細田守監督はキャラクター描写があまり上手くはないと感じた。どちらの作品も別の方が脚本を担当しているので、キャラクター描写に関しては細田監督の責任によるところは少ないのかもしれないが。

本作の舞台は、太一達がデジタルワールドを救ってから3ヶ月後の出来事であり、後日談に位置する。にも拘らず、太一が父親のパソコンに衝撃を与えてフリーズさせてピンチに陥ったり、絶えず烏龍茶を飲んでいた光子郎が肝心な所でトイレに行きたくなるなど、「え?世界を救った後なのに、まだそんな初歩的なミスしてるの?」と呆然としてしまった。太一がパソコンに疎い事、光子郎が緊張を紛らわす為に水分補給し続けているというのは分かるのだが、そうした子供達のミスは「子供らしさ」という大義名分を盾にした「大人の事情」、つまりは「脚本の都合」に他ならないと思え、性質が悪いと感じた。

本作のヴィランである新種のデジモンは、作中では全ての段階において名称が明かされないという攻めた作り。また、発生原因も作品を観る限りではイマイチ判然としない(ネットのバグの集合体らしい)。一応、wikiから格進化段階の名称を抜粋すると、クラモン→ツメモン→ケラモン→(二段階進化)インフェルモン→ディアボロモンとなる。
インフェルモンは進化途中のグレイモンを攻撃して進化を阻むという容赦のなさを、ディアボロモンはNTTの電話回線に侵入して回線を麻痺させたり、ペンタゴンにアクセスして核弾頭のコントロール権を奪取して発射したりと、敵側の攻撃には常にリアリティがある。
それに対して、太一達子供側は、太一とヤマトが突然デジタル世界に入ったり、世界中の子供達からの応援メールが不思議な力でウォーグレイモンとメタルガルルモンを合体させてオメガモンを誕生させたりと御都合的な描写が目立つ。敵の描写にリアリティがあるからこそ、こうした逆転描写はよく言えば「夢がある」、悪く言えば「子供騙し」という面が余計に目立って見えた。

細田守作品ならではの崩した表現のアニメーションも、それをアクションシーンの外連味を出す為に用いるのならば理解出来るが、本作ではデジモンバトルにはそれなりに作画に力が入っているのに対して、現実世界の人々が皆崩れた印象を受ける作画となっており、これでは単に製作期間の無さを感じさせる「手抜き」のような無意味な崩しとしか感じられず、鑑賞のノイズとなり苦手だと感じた。
調べると、本作は決定稿前のプロット段階で何度かボツになった案があるらしく、そうした紆余曲折が悪い意味で作品に反映されてしまっているのかもしれない。

【総評】
「短い上映時間でテンポ良く話を展開せねばならない」という制約故、登場人物達の活躍を絞ったり、核ミサイル着弾のタイムリミットを作中の時間経過とリンクさせたりと、創意工夫は見て取れる。しかし、本作では充分に描き切れなかった部分が多々あったからこそ、細田守監督は『サマーウォーズ』を手掛けたのだろうと思う。

個人的には、一見様向けに世界観や登場人物を設定し直し、且つ過去の反省を踏まえてバージョンアップさせてみせた『サマーウォーズ』に軍配が上がっていると考える。

個人的には、本作の鑑賞によって細田守監督の作家性の弱点に対する見解がより一層強化された事で、11月公開予定の『果てしなきスカーレット』に対する不安が増してしまったのだが、果たしてどうなることやら。

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緋里阿 純

3.0混乱の表現

2025年5月3日
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鑑賞方法:その他

テレビの表示やスーパーのレジを使って、ネットワークが混乱してる様を表現してるのが上手いですね。

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ジンクス

5.0神作!!!

2023年10月21日
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鑑賞方法:映画館

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興奮

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ショタコン腐女子OL

4.5ぼくらのウォーゲーム!

2020年10月18日
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鑑賞方法:VOD

楽しい

興奮

久々に鑑賞。
公開同時には映画館で鑑賞。
独特な絵のタッチとデジタルワールドの世界観が印象的。

ストーリーは初代デジモンアドベンチャーのその後の話。
活躍するキャラは太一、ヤマト、光子郎に絞られている。
冒頭のボレロ、オープニングテーマ、進化の挿入歌はすごく良い。
敵のディアボロモンは今見ても不気味。
そして最大の見所であるオメガモンの無双は最高。

サマーウォーズの原点だけど、
この作品はたったの40分なのに
とても濃密な内容に仕上がっている思う。
思い出補正ではなく今見ても十分楽しめた。

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シンジマン

4.0初見だけど

2020年4月16日
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初見だけどわくわくする。
たった40分だけど

その中に,細田守ワールドが点在してる。

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たかひろ

4.0想像以上にサマーウォーズ

2019年12月15日
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鑑賞方法:VOD

楽しい

単純

興奮

ぼくらのウォーゲームはちゃんと見たことなかった。

でも、ニコニコ動画のMADだとか、予告編だとか、ある程度の内容は結構前から知ってた。

そんであるときサマーウォーズをみたら、あれ、これデジモンの映画に似てるなー、見たことないけど。

という印象だった。

そしたら監督が同じだということで合点がいって、いつか見たいと思ってた。

アマプラで見られるようになり、映画の時間も40〜50分と非常に短い。

だから気軽に見てみた。

ま〜、想像以上にサマーウォーズでした。笑

内容や展開どころじゃない、演出とかもほんとに酷似してる。

この映画を、2時間もので本気出して作り直すとサマーウォーズみたいになるんだなって、逆に面白かった。

デジモン知らなくても、サマーウォーズ見た人は絶対面白いから見た方がいい。

短くてテンポといいからオススメ❗️

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りんちゃん

2.5こいこい!

2019年12月15日
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鑑賞方法:VOD

今更の履修。思っていた以上にサマーウォーズの原案だった。今観るには、20年前のインターネット理解を前提に許容しないといけない点は多い。

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もへじ

4.0これは…

2019年12月4日
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サマーウォーズの原点と言える!正直1時間半でも十分楽しめた…。これは傑作と言えると思うと同時に、細田監督のおおかみこども以降の失速感をなんとなく彷彿とさせてしまうようでもあって…

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齋藤直紀

3.5「サマーウォーズ」の原点!

2019年3月6日
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鑑賞方法:DVD/BD

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しゅうへい

4.0アニソンの王道!デジモンと選ばれし子供達の絆と成長の映画

2019年2月6日
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泣ける

楽しい

興奮

世界観に大興奮!監督は「未来のミライ」でアニー賞受賞の細田守さん
~ポケモントレーナーみゆきは、87点の経験値をもらった!~

デジモンアニメシリーズはほぼ全て観ていました☆

小学生が異世界に飛ばされてデジモンと共にサバイバルしながら世界を守るというなかなか過酷なストーリー!
その中で絆を深め勇気を学び成長を遂げていく選ばれし子供達とデジモンに感動します☆

この「ぼくらのウォーゲーム」は最初のシリーズ「デジモンアドベンチャー」の東映アニメフェアで上映されたものです☆
同時に上映したのはなんと「ONE PIECE」!
今では考えられない豪華な組み合わせです♪

上映時間はわずか40分の作品ですが、細田守監督の世界観とスピード感、臨場感あるアニメーションで引き込まれます☆

オープニングテーマはアニソンの王道ともなった「Butter-Fly」
そして、進化するシーンで流れる歌で僕の気持ちを上げてくれる「brave heart」
その歌詞は大人になった今も勇気をもらえます☆

ストーリー、演出、キャラクター、挿入歌の全てが一体となった傑作です♪

★大好きなポケモンに例えると★
ヒトカゲ
 火をふき愛嬌のある恐竜型のアグモンと主人公太一の絆に情熱が湧いてきます!

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ポケモントレーナーみゆき

3.0そういうことか

2018年8月19日
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鑑賞方法:DVD/BD

怖い

興奮

細田守過去作品ということで鑑賞。
「デジモン」を全く知らない状態で観たけど面白かった。
「サマーウォーズ」公開の時「まんまデジモン」的なレビューを見かけたけど、なるほど確かに構成も内容もビジュアルイメージもほぼ一緒だったw

大きいお友達向けのデジモンって感じ?

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青空ぷらす

3.5面白かった

2018年3月16日
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興奮

何の予備知識も無く、デジモンは全くの初見だったが、面白かった。サマーウォーズっぽいと言ったらそうなんだが、一味違う熱さと軽快さがあって良い

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棒人間

5.0細田守の最高傑作

2017年9月4日
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鑑賞方法:DVD/BD

40分をこんなに上手く使える監督がいるだろうか。デジモンの世界観をこんなに上手く使える監督がいるだろうか。

無駄のない展開、かといって、忙しなくもない展開。40分という時間。友情、勇気、協力、思いやり、子どもが子どもであるうちに、学ぶべき「いろは」が詰まっている。

何もかもが素晴らしすぎる。

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ちゃーはん

3.0懐かしさがあった。オメガモン強くてかっこいい。てかディアボロモンが...

2016年11月6日
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鑑賞方法:DVD/BD

懐かしさがあった。オメガモン強くてかっこいい。てかディアボロモンがいうほど強くなかったのかな。無邪気すぎたな。

40分と短かったので60分か90分ぐらいでやってくれてもよかったのではないだろうか。

電脳世界が完全に「サマーウォーズ」だったな。

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マサル

4.5思い出補正2

2015年11月23日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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オレ
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