ガメラ3 邪神(イリス)覚醒のレビュー・感想・評価
全45件中、1~20件目を表示
90年代の空気が伝わってくる特撮映画
民間人が大量に巻き込まれる東京都の戦いやラストの京都駅での戦闘シーンはCGと実写を織り交ぜ結構迫力があり重いものがあった
絶望的な状況になると諦めてどうにでもなれとシニカルになる者もいる一方で、ガメラや自衛隊たちのように絶対にあきらめない、立ち上がってやる!という姿が心に響く。
この映画が撮られたのは1999年でノストラダムスの予言が騒がれていた時期だからそのような展開になったのかなと考えさせられた
さて、内容もとても良かったですが、往年のゲーム機セガサターンが出てきたりすぐに退場してしまったけれど仲間由紀恵が出てきたり(トリックやごくせんとはまた違った印象)とこういうのに驚かされた。
平成、90年代の雰囲気が色濃く伝わってくる名作映画
最高だ
京都には嫌な思い出がたっぷりあるので、ガメラとイリスが京都駅を破壊して京都を火の海にするのはゾクゾクする。ただ戦闘はちょっとだらだらと長い。人間の養分を吸ってミイラにするイリスが前田愛だけは無事で返すのはあんまり納得できない。ガメラが今回も心配になる弱さで、スリリングだ。若い伊集院光さんが警察官役で出ている。日テレのニュースやワイドショーが使われていて現実味がある。
公開時はそれまでのシリーズに比べると今一つな印象だったが今回は、その後発生した京都への恨みがあるため最高だ。
ガメラのアンチテーゼ
怪獣が人間の味方になれるのか、少年期からのそこはかとない疑問がよみがえる。特にガメラはね。夢から覚めたように、残念だけど納得してしまう。
あのスケールで動けば破壊するわけさ。当たり前のことが怪獣映画ではわりと表現されていなかった。渋谷の町でヒトが爆風で吹き飛ぶシーンなんかショックだったけど、予期しないモンスターホラーで災害と同じなんだよね。
解決しないラストはちょいと残念なものの、この挑戦的な終わり方が3作のエンディングに持ってきたチャレンジに拍手。
1作目からの出演者や設定を継承した展開も良かったと思う。特筆は喰われる仲間由紀恵さんで、活躍を予感させる登場だった。
怪獣映画が触れてこなかった部分に食い込む
人類の味方の様に扱われているガメラ、そしてガメラとその他の怪獣バトルによって巻き込まれ犠牲になった家族の苦悩とガメラが怪獣を倒した結果だけ受け止めている第三者との違い。
あれだけの重量のモノが暴れれば街はこうなる…と言う具体例を冒頭からはっきり見せる。
ガメラからすれば善も悪もない。
人間が虫を蹴散らすのと変わりない。
渋谷に彷徨いてる人間たちが初っぱな15000人程犠牲になっている。
ギャオスの墜落、ガメラの着陸、ギャオスへの止めの火炎弾攻撃…短時間で避難できる筈もない。
大抵の怪獣映画は僅かな人(主役たち)を残して避難が出来てしまうので、この取り上げかたは無かった。
この世界は当たり前に怪獣の存在を認知しており、実際に退治することも出来ておらず、ギャオスを倒すこともレギオンに対抗することも出来ていない為、地震や津波、台風等の自然災害以上の怪獣を始末してくれるガメラを自然災害と同様に仕方のないものとして受け入れつつ(作中では巨大生物災害としている)、その突然起こる災害に恐怖を感じている社会情勢になっている。
超自然的な力にも理解が及んでいて、勾玉でガメラと交信する等という事が理解されている。
世界にはマナと言うものがあり…と、このガメラワールドでのオカルティックな事象を理解させようと作中に繰り返される説明的な芝居がちょっとくどい。
この作品は怪獣映画だが視点を変えて作ったが故に、元来ライトユーザーに支えられていた筈の怪獣映画の圧倒的支持を得られなかったのだと思う。
毎年製作出来るものじゃないし、間も空く。
映画をライフワークとして観ている人間よりも、そのタイミングで観たい作品を選んでいる人が多いから、ライトユーザーの望む怪獣映画と今作のガメラは合致しなかったと思う。
ただ何作品もあったからこそ、その中で毛色の違う作品を作れたのだが、評価したのは濃いファンのみだったと思う。
平成ガメラシリーズ時代にはエヴァンゲリオンの人気からこういった作品への理解や考証が進み、ファンの層や感覚も変わっていった。
今観たら、もっと理解を得られる作品だと思う。
過去作品に比べ、中心キャストに中山忍(レギオンには写真のみ)が再出演しているが、個人的に自分に酔っているような演技の前田愛は好きになれず。逆に「ガメラ大怪獣空中決戦」の時の藤谷文子を何かイヤだと嫌っていたのに、今作で観るとこなれてきて、良い感じに思ったりした。
年齢を経ると見方が変わるものか…。
女性キャンパー役で仲間由紀恵がイリスに襲われてたのに驚いた。当時は仲間由紀恵を全く知らなかったから記憶に残って無かったが今じゃ今作の主演女性陣を凌ぐ格の女優になってしまった。藤谷も前田愛も角川で期待されていたように思ってたけどなぁ。
観て良かった。
こう言う見方は良くない事は分かってるのだけど、
どうしてもCGハリウッドゴジラと比べてしまって、
ゴジラシリーズを観た時にこんなものだったかと思って
しまったのだけど、平成ガメラシリーズを観て
シンプルにガメラがデカく見える!
怪獣の闘いがリアルだ!
とたまげた。
今作も大迫力本当に京都が破壊されてるかのようだった。
演出によるものが大きいと思うのだけど、
ただ手ブレによる演出でリアルではあるのだけど、
何が起こってるのか分かりにくい部分もあった。
公開当時を思い出して、
ゴジラはなんとなく映画やってんなぁとは思ってたけど、
ガメラはやってる事すら知らなかった。
なんで評価されてないんだろうか?
と自分なりに考えると、
やっぱりガメラの存在が分かりにくいところにある気がする、今作で地球の守り神的な事が説明されてたけど、
マナとか古代のとかゴジラに比べてややこしいところなのかなと思いました。
子どもと共鳴とかもいまいち分かりにくい。
イリスのビジュアルは自分的にはヒーロー物の怪獣と言う感じでもう少しリアリティーのある怪獣のビジュアルが
良かったなと思いました。
自衛隊の動きや説明はシン・ゴジラ感を感じました。
🎦シン・ゴジラへの道
『プライベート・ライアン』のオマハ・ビーチのシーンに匹敵する渋谷破壊シーンだけでも一見の価値はありますね。
女性たちと怪獣
昭和ガメラシリーズから
ガメラの再生能力の高さや
正義の味方のようなイメージを
受け継いでいます。
平成ガメラシリーズは、
美女が沢山登場する怪獣映画です。
人と怪獣の絆が描かれています。
ガメラを恨む比良坂綾奈(前田愛)に
スポットが当たります。
比良坂綾奈の4年前を演じたのは
前田愛さんの妹である前田亜季さんでした。
シリーズが今作で最後なのが残念です。
中山美穂さんの妹である中山忍さんや
藤谷文子さんといったガメラ擁護側の
メイン女性陣と怪獣ガメラの
今後の展開をもっと観たかったです。
子ども向けにしては
ホラー要素がありました。
少しだけ出演した仲間由紀恵さんの
最後の姿が印象に残ります。
ガメラのデザインが少し変わっています。
ギャオスより強い"ハイパー・ギャオス"も登場します。
初登場のイリスも
幼体から成体、完全体へと
形を変え成長していました。
怪獣が進化する世界観のようです。
内容的にも、
リアルでシリアスで
深みのあるシリーズに
進化しました。
BGMがとても良かったです。
エンディングクレジットで流れた主題歌の
「もういちど教えてほしい」
(歌:ユリアーナ・シャノー)は、
透明感溢れる歌声で
作風にマッチしていました。
イリス、暑いよ・・
平成三部作を見直して③ ギャオスが進化したイリス?
今回、平成ガメラシリーズ3作続けて見直しました。新たな発見とか、当時とは違う思いがあってメチャ面白かった。
さて、「ガメラ3」なんですが、これもまた非情に面白い!
一応、「1」・「2」・「3」と続いた話では有りますが、これは明らかに「1」の続編。4年後ということで話が進んでいきます。
とは言え、「2」の最後で水野さんが言ったガメラは地球を守るって言葉が鍵になっている気もする。
「1」からの続演ということで、中山忍さんなんですが、「1」ではパンツばっかりだったのが、「2」の水野美紀さんに影響されてか、本作ではスカート姿で登場し、見事な脚線美を披露してくれています。嬉しい限りです。
この人も可愛らしい魅力的な女性なんですが、最近はどこへいっちゃったんでしょうね?
この作品の特筆すべき点はやはりあの京都駅での戦闘シーンではないでしょうか。当時完成したばかりの京都駅が二大怪獣によって破壊されていく様は怪獣映画史に残る名シーンだと思います。崩れ落ちる鉄骨、降り注ぐガラス片。ミニチュアの出来も最高ですし、自らの腕を切り落とすガメラなど、壮絶な戦いにドキドキしちゃいました。まさに平成ガメラシリーズ万歳です!(新怪獣イリスのデザインも秀逸でした)
ドラマ面でもこの作品はちょっと変わった話で面白いと思います。人類の味方と言われているガメラであっても、憎しみの対象になりうるというヒーローの反面(悲しい現実とでもいいましょうか)に触れている。
巨大生物同士の戦いは、まさに戦場であり、怪獣災害に巻き込まれて不幸になる人は必ず存在することを明示しているような・・・
ラストも意味深なシーンで終わりますが、(トトに続いていた?)ぜひガメラシリーズの復活も熱望しています。ゴジラとの対決なんていうのがスクリーンで見れたら最高なんですが・・・
ガメラは人類の味方ではない
タイトルなし(ネタバレ)
登場人物が増えた事で1作目同様、各々の言動にチグハグ感が出てしまって残念な作品になってしまっている。どう動かしてよいのか何をさせればよいのか分からないのなら無理をしてキャラを生み出す必要は無いんじゃないですかね?
京都駅の破壊シーンやギャオスの造形など1作目から格段に技術が上がっているのは素晴らしかった。
スピ要素が強過ぎて好きになれない
『ガメラ2』では「我が名はレギオン。我々は、大勢であるがゆえに」と一節を引いて神話世界とのつながりを感じさせたが、本作でイリスはモロに日本の「神話感」の剽窃(改変)を行ない、妙にスピリチュアルな感じになっていて、違和感がある、というか気持ち悪さを感じる。諸星大二郎のマンガなら許せるのだが、実写映画でこれやるとウワァとなる。イリスの幼体に可愛さを感じる少女って、どうなの? あのヌメヌメして長い首で触手が何本もあるアレに…。その辺がどうにも説得力がないんだよな。
レギオンとの対戦で世界中の「マナ(という超自然エネルギーらしい)」をガメラが大量消費したせいで、日本にギャオスが出現しやすくなったと説明されてるが、レギオンを倒すためにそんな大量のエネルギーを消費したのかよ。確かに絵面としてあのエネルギー集中感は面白かったけど、アレ1匹のためにエネルギー使い過ぎじゃないか。そりゃ確かにガメラが悪い(笑)。ていうかマナのエネルギーって全然大したもんじゃないんじゃないか。いっそカミナリでも利用した方が早いのではないか。…きっと柳田理科雄もそういうはず。
毎度登場の自衛隊だが、相変わらず戦力の逐次投入のクセが治らないようで、村を半壊させたヤバイ生き物が確認されたというのに、しかもギャオスもガメラもいる世界なのに、一個小隊の派遣で済ませようとするから、京都への侵入を許すことに…。
イリスと精神接続された比良坂綾奈の首に、だいぶ最後の方までイリスの勾玉がぶら下がっているが、もっと早くむしり取ってやる大人はいなかったのか。で、実際にそれをやるのは「日本の根幹に関わる」という意味深な女(巫女らしい・演=山咲千里で正体不明感は絶大)で、イリスの前でむしり取った勾玉を見せつけるのだが、なんか反応はイマイチ。そもそも、古代人はイリスに何をさせたかったのか、という疑問だけが残る。仮にヤマタノオロチ的なものを退治しきれず鎮め石で封印した(つまりイリスは作られたものではない)と考えるには、中学生がお遊びで風穴に侵入し鎮め石を退けた(ここにはアーサー王とエクスカリバーのエピソードが使われている)程度で復活してしまう。おまけにイリスを退治するとされる剣も用意されているのだが、たいした役には立たず…。本当にいったい何がしたかったんだ古代人。
平成ガメラ3作を通して思うことだが、ガメラと対戦相手の戦いの様相がいまひとつ明瞭でなく、たぶんこうなんじゃないかと考えながら形勢を見ることになって、緊迫感が薄い。派手に炎の上がる場面が多いのだが、そこまで広範囲かつ大規模に爆発なり延焼が起る元になる戦いがあったとは考えにくい場合がよくある。派手でいいのだろうが、そりゃあガメラだとしても人間を敵にまわすだろうよ、と思いたくもなる。
平成ガメラ3作品を通して観ると、こうした非現実的な作為が重要となる作品は、時代の風雪にさらされやすいことを感じる。ある時代にはごく自然に受け入れられていた価値が、明らかに異質なものに思われる。当時は面白いと思っていたはずなのに、すごく違和感があるものになっている。時代ではなく自分の解像度が上がったからなのかもしれない。
怪獣を現実世界に現出させるという行為は、それだけ難しいことなのだろうと思う。
平成3部作のトリを務める素晴らしいラスト
もういちど教えてほしい‼️
とにかくこの作品は冒頭からして只事ではない‼️フィリピンの山村でギャオスの調査をする中山忍さんの長峰、海溝に存在するガメラの墓場、一作目のギャオスとの戦闘で犠牲になった本作のヒロイン・綾奈の家族、綾奈の引越し先の地域に伝わる伝説の神獣などなど。ギャオスの大量発生による世紀末的世界と、古くから伝わる古の神話的世界が融合、これに綾奈のガメラに対する怨念が加わった黙示録の世界‼️渋谷でのガメラ対ギャオスの戦いのシーンは、もはや伝説の域に達してますよね‼️ガメラの着地によって吹き飛ばされる人々、ガメラのプラズマ火球で炎に包まれる人々、怪獣同士の激突に巻き込まれる人々のカタストロフ描写を、こんなに生々しく描いた作品は他にありません‼️ホント凄すぎ‼️加えてガメラ&イリス&戦闘機による雲海の大空中戦は、イリスのフォルムも含めて凄まじくも美しいシーン‼️そして神社仏閣や京都駅を破壊しながらガメラとイリスが戦うクライマックスもホント素晴らしくて、初見から24年経ちますけど、この作品を超えた日本の特撮映画はないですね‼️イリスにトドメを刺す炎の拳 "バニシング・フィスト" もチョーカッコいい‼️ラスト、世界中から迫りくるギャオスの大群を迎え撃つ、炎の京都に立つボロボロのガメラ‼️これぞヒーロー‼️彼こそヒーロー‼️カッコ良すぎるぞ、ガメラ‼️そしてエンディングにかかるユリアーナ・シャノーによる主題歌「もういちど教えてほしい」でいよいよ涙腺崩壊‼️力が尽きても、倒れそうでも、届かなくても、また走りだす...本当にガメラにぴったりの歌詞だなぁ...‼️
【”勾玉。ガメラを憎む少女が育ててしまったモノ、そして融合。”第一作とのリンクも見事なシリーズ最終章。“シン・ガメラ”は希望しない。この三部作より面白いモノが出来るかどうか、不安を感じるからである。】
ー 今作は、怪獣ものあるあるの、“ところで、あの破戒されちゃったビルに居る人たちは大丈夫なの?”という至極当たり前だが、余りキチンと描かれて来なかった点に着目している点が斬新である。-
■世界中で大量同時発生した殺りく生命体・ギャオスが東京・渋谷上空に再び出現。
これを追ってガメラも飛来。2大怪獣の激突で渋谷界隈は壊滅状態に。
その頃、4年前のガメラとギャオスの戦いで両親を失った少女・綾奈は、謎の生物を奈良山中の祠の中で発見し、育て始める。
◆感想
・東京・渋谷と、奈良山中という全くかけ離れたところで、同時進行で物語が進む。
・そして、最初に記載したが”4年前のガメラとギャオスの戦いで両親を失った少女・綾奈”はガメラのせいで両親が死んだ事で、ガメラを憎みながら奈良で慣れない生活を送っているのである。
ー この点を軸にしてストーリーを展開して行く手法は、大変興味深い。ガメラは超古代の人達が産み出した人類の守護者であるのに、人によってはガメラを憎むという発想が斬新である。-
・少女がギャオスの卵から生み出されたモノを”イリス”と名付け育てるシーン。
ー 第一作でも重要なアイテムであった勾玉がここでも、重要な役割を果たしているのである。
”そんなものを育てちゃ駄目だよ!”-
・案の定、成長した”イリス”は処女の憎悪を糧に、ギャオスよりも邪悪な生き物になり、村人たちの体液を吸い、成長して行くのである。
<建造当時、多くの京都市民や一部の建築家から”棺桶”と酷評された京都駅内での”イリス”とガメラの戦いは少し切ない。
”イリス”の体内に融合された少女を、ガメラは”イリス”を斃したあとに、そっと取り出し、長峰真弓(中山忍)と草薙浅黄(藤谷文子)の前に置く。
必死に人工蘇生する長峰。
そして、生き返った少女は京都駅の壊滅的な状態を見て涙を流すのである。
世界中からギャオスが飛来している事を知った日本政府は、攻撃目標をガメラからギャオスに変え(だから、遅いんだよ!)、満身創痍のガメラも自衛隊機と共にギャオスの群れに向かって飛んでいくのである。
いやあ、このシリーズ、面白かったです。
“シン・ガメラ”製作は希望しない。
だって、この三部作より面白いモノが出来るかどうか、不安を感じるからである。>
怪獣の間接被害者がテーマ、目の付け所はなるほどなのだが、この人間パ...
新幹線で京都駅通過の際に見るたび思い出す。
全45件中、1~20件目を表示















