ロリータ
劇場公開日:1999年5月1日
解説
中年の仏文学者が12歳の娘を愛するあまり義理の父となり、ふたりで放浪する様を描いたインモラルな愛のドラマ。原作はロリータ・コンプレックスという言葉を生んだウラディーミル・ナボコフの同名小説。62年にスタンリー・キューブリック監督、ピーター・セラーズ、スー・リオン主演による映画化に続く、2度めの映画化。米国では1年半の間公開が見送られていたが、98年秋に小規模公開された。監督は「危険な情事」「幸福の条件」のエイドリアン・ライン。脚本は『ザ・ニューヨーカー』や『ヴァニティ・フェア』誌で活躍するジャーナリストで、これが初の映画脚本となるスティーヴン・シフ。製作は「スターゲイト」のマリオ・カサールとジョエル・B・マイケルズ。撮影はハワード・アサートン。音楽は「Uターン」のエンニオ・モリコーネ。美術はジョン・ハットマン。編集はジュリー・モンローとデイヴィッド・ブレナー。衣裳は「プラクティカル・マジック」のジュディアナ・マコフスキー。出演は「仮面の男」のジェレミー・アイアンズ、これが映画デビューとなり、本作のあと「フェイス/オフ」に出演したドミニク・スウェイン(撮影時は15歳)、「疑惑の幻影」のメラニー・グリフィス、「エディー 勝利の天使」のフランク・ランジェラほか。
1999年製作/138分/アメリカ
原題または英題:Lorita
配給:東宝東和配給(東宝東和=ポニーキャニオン提供)
劇場公開日:1999年5月1日
ストーリー
ハンバート・ハンバート(ジェレミー・アイアンズ)は13歳の時、一つ下のアナベルという少女と激しい恋に落ちるが、一年後、彼女は発疹チフスで死んでしまう。この時のショックはまだ幼かったハンバートの心を苦しめ、やがて青年へと成長しても彼の心は少年であり続け、永遠にアナベルの虜となっていた。47年、中年の仏文学者となった彼は、教授の職を得て米国に渡る。ニュー・イングランドの小さな町に来た彼は、シャルロット(メラニー・グリフィス)という未亡人の家に下宿する。ひなびた田舎町で鬱々とした日々を送る彼女は浮き立つが、しかしハンバートは彼女の12歳になる娘ロリータ(ドミニク・スウェイン)に釘付けになる。ロリータこそ自分の夢であり、アナベルの再来だった。シャルロットととりあえず結婚をしてロリータの義父になった彼は少年のようにロリータに言い寄り、彼女の心を掴む。ある日、夫の不義理を知ったシャルロットは逆上し、自宅の前で不慮の事故死を遂げる。ハンバートは、ロリータに母の死を告げるべく、サマー・キャンプに出掛けた彼女の元に急ぐ。そして身寄りのなくなった彼女を連れ、アメリカ放浪の旅に出たふたりは、倒錯的なセックスに溺れる。やがてキルティ(フランク・ランジェラ)という男と出会ったロリータは妊娠してしまう。彼女を奪われたハンバートはキルティに復讐を遂げるが、彼は全てを失ったのだった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- エイドリアン・ライン
- 脚本
- スティーブン・シフ
- 原作
- ウラジミール・ナボコフ
- 製作
- マリオ・カサール
- ジョエル・B・マイケルズ
- 撮影
- ハワード・アサートン
- 美術
- ジョン・ハットマン
- 音楽
- エンニオ・モリコーネ
- 音楽監修
- ステファン・アール・ゴールドマン
- 編集
- ジュリー・モンロー
- デビッド・ブレナー
- 衣装デザイン
- ジュディアナ・マコフスキー
- 字幕
- 松浦美奈