帰ってきたドラえもんのレビュー・感想・評価
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ドラえもんは童心に帰ることができるタイムマシン
98年公開
同時上映『ドラえもん のび太の南海大冒険』
過去数回鑑賞
原作はアニメ鑑賞前既読
監督は『映画 のび太の結婚前夜』『おばあちゃんの思い出』『がんばれ!ジャイアン!!』『ぼくの生まれた日』『大きい1年生と小さな2年生』『漁港の肉子ちゃん』の渡辺歩
脚本は『がんばれ!!タブチくん!!』『花の子ルンルン こんにちは桜の国』『まことちゃん』『じゃりン子チエ 劇場版』『キャプテン 劇場版』『ドラえもん ぼく桃太郎のなんなのさ』の城山昇
原作の『さようならドラえもん』と『帰ってきたドラえもん』の合体
「さようなら」の方は感動作
ジャイアンと喧嘩する際のダルマの如く七転び八起きで粘り強く立ち向かう一連のやり取りはドラえもん史上ベスト10に入る名シーン
「帰ってきた」の方は感動するかと思えばそうでもない
「帰ってきた」の原作を初めて読んだ際にはオチそのものはタイトルからしてネタバレだがオチに至る展開とまさかの再会に感動し抱き合い喜ぶのび太のあの独特の台詞に「成程そうきたか」とさすが藤子・F・不二雄先生と感心したものだ
白黒アニメの『鉄腕アトム』の最終回のラストは衝撃的で大反響だったらしいが実は宇宙人に助けられたという設定で続きを作った際は受けが悪かったと手塚治虫がTV番組で発言していた
まあこっちはそうでもない
例外に漏れず原作との相違点はだいぶあるがその多くは「これはこれで良い」「むしろこっちの方が良い」と思う反面で少しだが「これは変えるべきではない」と感じたものもあったことはあった
ドラえもんの公式の最終回は別バージョンもあり自転車に乗れるようになったのび太を22世紀で応援する作品があるがそれは子供の頃に読んだことがある
叔父が子供の頃に読んでいた小学館の学習雑誌が物置小屋にがあったのだ
今なら高値で売れたかもしれないが価値がわからないのでやがてゴミとして燃えてしまった
もう一つの別バージョンは存在は知りつつもそういえばしっかりと読んだことがない
ドラえもんは童心に帰ることができるタイムマシーン
この年で童心に帰るなんて気恥ずかしいがそれを大山のぶ代さんと小原乃梨子さんが取り除いてくれる
声の配役
ドラえもんに大山のぶ代
野比のび太に小原乃梨子
源静香に野村道子
剛田武にたてかべ和也
骨川スネ夫に肝付兼太
野比玉子に千々松幸子
野比のび助に中庸助
ドラミによこざわけい子
剛田の母に青木和代
店員に巴菁子
子供に佐藤ゆうこ
のび太の頑張りとラストの見事さ
"のび太の南海大冒険" 併映作。
Amazon Prime Videoで久しぶりの鑑賞。
原作マンガは既読。
のび太が、自分が弱虫のままではドラえもんが安心して未来に帰れないと、ジャイアンに殴られても投げ飛ばされても歯を食いしばって立ち上がり、何度も喧嘩を挑んでいく場面は、彼のドラえもんへの友情の深さが伝わって来る名シーン。その想いを受け取り、涙を流すドラえもん。なんと美しい友情か。
ラストの展開も見事過ぎます。藤子・F・不二雄氏の才能あってこその筋ではあるものの、マンガの画では味わえない、アニメーションならではの表現と声優陣の巧みな演技の相乗効果で感動が倍増。反対の言葉だからこそ、普段言えない素直な気持ちが溢れ出しているのが分かる素晴らしいシーンでした。
ストーリーは知り過ぎるくらい知っていますが、知っていても涙腺が緩みまくってしまう。涙活にはもってこいでした。
原作を損なわず適度に肉付けを施し、ニクいばかりの感動要素を加味していて、まさしく脚本の勝利だなと思いました。
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