「恋は遠い日の花火ではない」アオサギとツル きりんさんの映画レビュー(感想・評価)
恋は遠い日の花火ではない
YouTubeにて、日本語の字幕設定を入れて鑑賞しました。
ロシアのユーリー・ノルシュテインの作品ですが、
本当だよねェ、これ。
共感しない人なんて、この世に存在しますかね?
好きな相手に意地を張ったり〜臆病になったり。
「アタシをお安く見てもらっちゃ困りますわ」と、心とは裏腹に無碍に冷たいアオサギ嬢(笑)。ネックレスと うなじと帽子が素敵な彼女です。
でもプロポーズが失敗して傷つき、そりゃあプライドの引っ込め先がないよね、ツル君 。わかるわー(爆笑)
これは古今東西を問わず、昔からの「男女の駆け引き」の辛さと、& 面白さですよねー
※1
幼稚園の砂場で、そして大人になってからももちろん、子供が見ても、大人が見ても、これはみんなに体験あるあるのストーリー。
心から実感をもって楽しめるアニメーションなのです。
ノスタルジックに絵本の物語が動き出す、絶品の世界でした。
湿原に住むアオサギとツルだから、墨絵で描いた葦(よし)の原や、雨に打たれるの熊笹の風情には、もう息を飲むしかありません。
監督はやはり浮世絵からの影響だと表明しておられるのだと。
※2
秋の渡りの季節を迎え、仲間が飛び去ってゆく高空を仰ぎながらも、ツル君はアオサギ嬢が寒くないようにとストーブを抱えての折角のデート計画。これも残念!不発ですよ。
ヤケ起こしてストーブをぶん投げるから、「男心の哀れさ」に笑いが止まらない。
美しい花火を見ながらも、想うはお互い恋人のことばかり。でも素直になれないんだよなぁ、僕たちってね。
で、
僕 きりんとしては、このアニメーションを何故か薦めてくれた女性が、もしかして僕に「求婚」をしているって事なのだろうか?と、
探るしかないんですよね・・
バレンタインだったんですよ。
チョコの包に、この映画のチラシを入れてありました。
とっても悶々としてるんですが。
フォロアーの皆さん、助けて下さい。どう思います?
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メモ
◆※1古内東子の「誰より好きなのに」がこの引っ込み思案の臆病さを絶妙に歌っている。
◆※2歌川広重の「大橋あたかの夕立」が世界初の線で雨を描いたアイデアの始まり。
⇒[#333 歌川広重が雨を「線」で表現する前の、雨の表現を見に行く。]に詳しい。
◆※3哀愁漂うふたりのダンスに流れるのはロシアの大作曲家ショスタコーヴィチの「セカンドワルツ」っぽい。
⇒YouTube [「戦争と平和」(1965) ロシアンワルツ] でどうぞ検索を。
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遠花火
亡妻(つま) の旧姓
思い出す
これ、新潟の漁師のおじいさんが俳句教室で作った句です。
もう、泣きたくなるじゃないか。
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素敵なプレゼントありがとうございました。ストーリーへの共感はもちろんなこと、銅版画のような味わいがあって、美しかったですねぇ。きりんさんのレビューがとてもよいガイドラインになってくれました。
我が家は、バレンタインの数日前からいろいろとチョコを買ってきて2人で食べました。この時期には、色々美味しいチョコがでるよねってな感じで、友達のような夫婦なので、食べること専門です。笑
さて、お尋ねの件ですが、私も、もちろんそういうことなのでは?…と思います。
ちょっとロマンスの予感がしますね(^^)