人形佐七捕物帖 闇に笑う鉄仮面

劇場公開日:

解説

横溝正史の原作をもとに、「夜霧の長脇差」の倉田準二が監督。若山富三郎が主演する痛快捕物劇「人形佐七捕物帖」シリーズ第6話。南蛮装飾屋内海屋にからむ海賊残党の奇怪な殺人事件に、佐七が名推理と得意の法善流棒術で挑む。企画は神戸由美、脚本は結束信二、撮影は松井鴻がそれぞれ担当。

1961年製作/59分/日本
配給:東映
劇場公開日:1961年8月13日

ストーリー

南蛮渡りの装飾品で、江戸の婦女子の人気を集めている内海屋。異国の道具類がギッシリ詰まったその倉庫で、番頭の常十郎が殺された。凶器は西洋の長剣。犯人は常人では扱えないような重い長剣を投げて、常十郎を串刺しにしている。「これは凄え力持ちか?」お照と共に買い物に来ていた人形町の佐七は、現場を見て首をひねった。その現場からそそくさと立ち去った若い浪人の跡を、辰五郎が尾行するが、途中でまかれてしまう。内海屋を見張っていた佐七は、忍び込もうとして追われた例の浪人を発見する。帰宅した佐七を訪ねてきた男は、浪人の使いだといって金包みを出し、穏便にと持ちかける。「やっぱり浪人が親玉だ」と意気込む辰五郎を制して、思案にふける佐七。お圭の注進で直之進を見つけた佐七は、直之進と千鶴の兄妹から、某藩の舟奉行だった父が、3年前に藩政立て直しのため密輸品を載せて帰る途中、海賊に襲われ、銛で刺殺されたこと、その品物が内海屋で売られていることを聞いた。品物が密輸品だけに手が出せないというのだ。兄妹は父に刺さっていた鯨捕りの銛の穂先を見せる。その佐七らを、唸りをあげた銛が襲う。間一髪身をかわした佐七は、二つの銛を見比べ、何事かうなずいた。与力神崎と相談した佐七は内海屋を取り調べようとするが、その内海屋庄兵ヱは、倉庫の中で常十郎と同様に、長剣で殺害される。異国の鎧や道具類の中で、絶命した内海屋の死体を前に犯人たちが事成就を喜びあっていると、並んだ奇怪な様相の鉄仮面の目が光り、甲冑が音を立てた。現れたのは「人形町の佐七よ。手前らのやり方はすっかり聞いた。さあ、覚悟しやがれッ」仇討ち姿も勇ましい直之進と千鶴の兄妹を励まして、佐七得意の法善流の棒が、凶悪な海賊どもの頭上に舞う。

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