蜘蛛の街
劇場公開日:1950年6月3日
劇場公開日:1950年6月3日
敗戦から5年後の東京が舞台。
寺尾聰のパパ宇野重吉が、犯罪に巻き込まれるサンドイッチマンで、苦悩したり逃げたりする。
ロケ撮影が多く、戦後すぐの銀座の街や家族で行く多摩川園なる遊園地のアトラクション風景が見所。
夜の団地での逃走チェイスは、撮影も奮っていて面白いが、主人公が物陰に隠れてから最後に現れるまで、カットされているのか、唐突感が強い。
冒頭の豪雨中を走る車の車内や団地のチェイスシーンにガンガン流れる音楽が、モロに伊福部昭サウンドで、怪獣映画の様に少しくどい。
鈴木英夫監督の初期作品だか、テンポもカット割りものちの才気が感じられて見所もありだか、犯罪組織のやる事が、若干緩くて仲間割れまで、するので主人公の危機は、弱めだが、それなりに楽しめた。
昭和25年戦後すぐ当時の町の荒廃ぶりが良く出ていて楽しめる。主役も地味な宇野重吉と中北千枝子なので適役であった。よく覚えてないがなにかの事件に夫婦が巻き込まれ追い詰められていく。良く恐怖が描かれている、夫婦の住まいは多分2K位の荒廃した団地でそれが妙に恐怖をあおる。鈴木英夫の鬼才ぶりが存分に光る。32年に作った(危険な英雄)(彼奴を逃がすな)(魔子恐るべし)(殺人容疑者)など低予算とノンスターで構成してある。映像もすばらしい。この監督のDVD
発売してほしい。