残侠の港
劇場公開日:1953年7月22日
解説
火野葦平の小説「街の灯」から、「山下奉文」の佐伯清が脚色し監督している。キャストは「山下奉文」「玄海の鰐」に引き続いて大友柳太朗が主演するほか、「戦艦大和」の藤田進、「人形佐七捕物帖 通り魔」の花柳小菊、「池田屋騒動」の徳大寺伸、進藤英太郎などが出演している。
1953年製作/90分/日本
劇場公開日:1953年7月22日
ストーリー
北九州一円に勢力を持つ岡源身内の名物男インテリやくざの加助、留吉は二人とも呑み屋のマダムお仙を恋しているが、お互にダシ抜くような事はなく、減法仲がいい。新聞社社長大須賀は苦肉の策として、お仙が口を滑らした、岡源がウラジオ丸を海上ホテルに改造する秘密の計画を新聞に発表した。これに驚いた土建業の橋伝は、出し抜こうと岡源が買取契約に行った鹿児島へ出発する。屑鉄成金の村久また後を追った。お仙は責任を感じて、ウラジオ丸の下検分にいっている加助の許へ急を知らせに出掛けた。村久は極東海運の青田に大金を投じて、橋伝が岡源から横取りしたウラジオ丸を更に横取りしてしまう。お仙は途中出会った高田と云う男から色仕掛で青田のインチキを探り、道後温泉でのん気に遊んでいる加助を連れて慌てて若松に帰ってきた。岡源はいさぎよく手をひいたが、喧嘩早い留吉はおさまらない。しかもお仙が加助と連れだって道後から帰ってきたとあっては、憤りのはけ場がなく、青田を追っかけて小倉にゆく。青田の雇った荒くれ連中に危うくやっつけられそうになるが、加助が現われ、遂に青田を捕えて若松に帰り、高塔山の頂上につるし上げた。加助と留吉、話わかれば元通り仲のいい兄弟分で、お仙を囲んであげる祝盃に、留吉に恋をするお雪も嬉しそうである。