笑う地球に朝が來る

劇場公開日:

解説

企画は「歌の明星」「流れる星は生きている」の根岸省三の担当で「大都会の丑満時」の笠原良三が脚本を執筆し、監督は「音楽二十の扉」の水野治、「今日われ恋愛す」の渡辺公夫が撮影を担当している。主演者は「びっくり五人男」「歌うまぼろし御殿」の川田晴久、「涙の港」の若杉須美子、「歌うまぼろし御殿」の暁テル子、「母燈台」の伊沢一郎、「歌の明星」の潮万太郎の外、コメット・グループが助演する。なお特別出演として「ホームラン狂時代」の三遊亭歌笑、「湯の町悲歌」の近江俊郎、廣澤虎造、アーニー・パイル舞踊団らが参加する。

1950年製作/78分/日本
配給:大映
劇場公開日:1950年1月17日

ストーリー

川井吉夫は浅草の三流芝居ボンボン座の下っ端歌手である。彼は同じ下っ端役者の徳利、亀田、花山達と共に彼等の美しいマスコットである踊り子ユミを中心に貧しい陽気な五人組である。もともと立派なテナーになろうと意気込んでいる川井だが舞台ではいつもトチッてばかりいる。ある日川井は自分のへたな独唱を客から散々ヤジられるので、客を反対にヤジりとばした事から客と彼の間に歌入り文句のヤジが飛び場内は湧きかえった。幕が降り、クビになる覚悟さえした川井を迎える支配人の言葉は意外にも彼に新しい型の漫談をやれという要求だった。川井は意を変え、立派なボードビリアンになろうと、ふとした縁で虎造の弟子になり、彼の節廻しを勉強し始めた。ユミは川井が浪花節までやるときいて嘆き、遂に怒って絶交をしてしまう。ユミとの別れがさすがに淋しい川井はおでん屋でヤケ酒に酔っている所へ例の三人仲間が現れ、皆んなで騒ぎまわり、劇場に帰って来ると、舞台に穴があいたと支配人はカンカンになり、四人クビになる。四人は早速一流劇場へ売り込みに行くが、あっさり断られ、あげくの果て徳利と亀田は雑役、花山は小道具、川井は守衛に雇われる事になる。チャンスを狙っていた四人は、水木町子と青木が出演した時、偶然の出来事から舞台に登場し満場の拍手を受ける。とうとう彼らは大衆にその芸を認められたのだ、座に一人残されたユミは四人の成功を喜んだ。四人はユミをとあるレストランに招待したが、肝心の川井が来ない。彼は今までとは打って変わってチヤホヤしだした町子と相乗りに出かけたのだ。翌日川井は三人にこの頃の態度を難詰された。話の解る花山の世話で、川井はユミと二人で逢ったが、又も喧嘩してしまう。ユミはさびしく地方巡りのレビューに旅立っていく。こんな事件から仲良し四人組もばらばらになり、川井はあせって町子とコンビになろうと申し込むが、町子は冷たく足蹴する。今は友と離ればなれになった川井はヤケ酒を又のみ始め、酔って自動車にはねとばされ、声が出なくなってしまった。病室で憂鬱な日を送っている彼の所へ三人が見舞いに現れ口が不自由になった事に驚き、色々と手段をこうじたがちっとも効果がない。そこへユミが旅先から帰り、変わり果てた川井と顔を合わせた途端、二人の間にはいつしか普通の愛情が湧き、川井はユミちゃんと声を出した。それから四人組は又仲良く舞台で歌い始めた。

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