抱擁(1948)

劇場公開日:

解説

企画は「長崎物語」「愉快な仲間(1947)」の小倉浩一郎。脚本は「懐しのブルース」の鈴木兵吾が書き「それでも私は行く」につぐ高木孝一の監督作品。カメラは「それでも私は行く」の竹野治夫が担当した。主演は「夜の門」(大映作品)につぐ大日方伝「旅裝」の市川春代、それに「われ泣きぬれて」の徳大寺伸、その他杉狂児、藤原釜足、若原春江らが出演する。

1948年製作/82分/日本
配給:松竹・京都
劇場公開日:1948年3月16日

ストーリー

雪深い東北の寒駅から山ろくの旅館「夕月」へ客をはこぶ馬橇の馭者眞太郎はかつて妻八汐を愛し得ず、八汐と別れ一子眞吉と共に東京からこの東北のまちに昔の友「名月」の主人金助を頼ってやって来た。眞太郎は母のない眞吉を盲愛している。ある夜一人の女客がやって来た。彼女は八汐であった。八汐は眞太郎に追い出されてから、荒牧という真面目な医者と知りあいその診療所に働いて数年を経た。しかしどうしても眞吉が忘られず、また夫の理解も求めたく、ついに夫をたづねてやって来たのだ。荒牧は八汐の気持に同情し彼女の幸せを見届けたくあとを追ってやって来た。八汐は眞太郎に会った。だが眞太郎はやはり昔と変らず、彼女を理解しようとせず、それのみか眞吉に近づけようとしなかった。八汐はついにあきらめ、東京へ帰る決心をした。その夜山はカーニバルでにぎわい、眞吉もお千代につれられて出かけた。しかし山は猛烈な吹雪となり眞吉は雪の中にはぐれてしまった。急を聞いて捜索隊が出され、八汐はそれを知って狂気の様に吹雪の中へとび出した。駅から帰った眞太郎が、驚いて雪の山に眞吉をさがしにいったとき、眞吉を抱き失神している八汐の姿があった。いまにして、眞太郎は八汐の母の愛情を知った。

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