激闘(1959)

劇場公開日:

解説

力道山が殺し屋一味を相手に活躍するというアクション・ドラマ。中田竜雄の脚本を、「月見草」のコンビ岩城其美夫が監督し、井上晴二が撮影した。

1959年製作/60分/日本
原題または英題:A Fighter's Mission
劇場公開日:1959年9月13日

ストーリー

アーモンドコーラの社長、香港公司の劉大爺は、日本での売り出し契約を、昭和果汁との間に結び、日本へ渡る直前、何者かに襲われた。死ぬ間際、腹心の室田に、会社の権利書類一切を渡し、二十年前に日本へ残してきた娘に渡してくれるよう言って倒れた。劉の意志を継いだ室田は日本へ渡った。だが待ち構えていたのはアーモンドコーラの権利を狙う香港貿易界の顔役ジェームス・ホウの一味だった。彼らは仲間のリリーを昭和果汁矢代専務秘書に仕立て、室田をホテルへ連れ込み、麻薬を飲ませて権利書を奪おうとした。幸い用心のために偽の権利書を用意していたので事なきを得た。執拗な彼らは、室田がクラブ「青い珊瑚」のマダムに納っていた劉の遺児相沢啓子に逢って権利書一切の書類を渡したことを喚ぎつけた。一方、室田はリリーの線から劉を襲った犯人を探そうと、彼女のアパートを追っていた。それを知ったホウは彼女から悪事がばれることを恐れて香港ジョーにリリーを抹殺するよう命じた。室田が訪れた時ジョーのために砂袋で殴られたリリーは倒れていた。そこへリリーの弟の健がやってきた。その場の状況から室田が姉を傷つけたと思い込んだ健は復讐を誓った。更にホウは殺し屋の南部に啓子を殺害して権利書を奪うことを命じた。南部は劉を殺し、今またその娘を殺すことに一瞬のためらいを見せた。それが啓子を救った。南部の狙撃失敗をジョーは嘲笑した。日頃からの鬱憤も手伝って南部はジョーを射殺してしまった。この事件から警察が動き始めた。苦しくなったホウは、健を使って啓子をおびき寄せ、電話で室田に権利書を持って来るように命じた。彼女の命を救うため室田は書類をホウに渡し、彼らの隙を見つけて襲いかかった。その頃重傷のリリーがやっと口をきけるようになった。姉からジョーに殺されようとしたことを知った健は、警察に急を知らせた。警官隊の急襲を知った南部はホウを射殺、自らの命を断った。数日後羽田から香港へ帰る室田に、「日本での後始末がすんだら必ず室田さんのおそばに行きます」と言う啓子に室田の瞳はうるんだ。

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