魔笛若衆

劇場公開日:

解説

宮下幻一郎の原作を、野上徹夫と土屋茂夫が共同脚色し、「青蛇風呂」の弘津三男が監督した娯楽時代劇。撮影は「天竜の鴉」の本多省三。

1959年製作/58分/日本
劇場公開日:1959年4月1日

ストーリー

奥州安藤家の当主信明の病弱をよいことに、弟の信晴は信明を亡きものにしようと企てた。時の筆頭家老新庄勝左衛門は、この陰謀を看破し、一味の連判状を手に入れたが、刺客黒堂典膳の手にかかって倒れた。勝左衛門の一子月千代は下僕に助けられ、一味の追求を避けるため、月太郎と名のり同じ長屋の娘お妙と組んで軽業一座に入り、時の到来を待った。相模屋多兵衛は、命ぜられるままに娘お春を信晴のもとに送るが、突如、笛の音とともに白頭巾、白の着流しの武士が現れお春を小脇に何処へともなく消えた。しかし白頭巾は不覚にも肌身離さず持っていた横笛をとり落した。白頭巾の姿を見失った典膳達は、折しも通りかかった佐伯鉄之進を斬って、あたかも白頭巾の仕業かにみせた。その夜以来、鉄之進の娘幾野は、父の死体の傍に残された横笛を頼りに、白頭巾に変装して父の仇を求めた。そうした幾野の前に典膳達が迫り、横笛を奪わんとしたが、再び白頭巾が現れ乱闘となった。白頭巾と典膳一味が激しく斬り結ぶ間に、香月三郎兵衛と名乗る浪人が横笛を手に闇に消えた。白頭巾こそ、今を去る十五年前に討ち果てた勝左衛門の一子月千代で、月太郎と同一人であると知った典膳達は、その魔手をお妙に向け彼女の生命と引換えに、月千代を一挙に葬ろうとした。かがり火をたき、月千代の出現を待ち受ける中を白頭巾が姿を現した。と、今度は第二の白頭巾、二人を追う藩士たちの前に第三の白頭巾(月千代)が現れた。第一の白頭巾こそ、父の仇を討つ幾野の変装だった。激闘の後、ついに月千代は典膳を倒したが、自らも傷つき倒れた。と、みるや残る白頭巾の武士が頭巾をかなぐり捨てて、われこそ目付役香月三郎兵衛であり、先君信明殿逝去につき、不審のかどあり糾明致す、と大喝した。

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