特ダネ三十時間 第三の女

劇場公開日:

解説

警視庁物語に次ぐ新シリーズ、社会部記者ものの第一作。舟橋和郎のオリジナルシナリオを「警視庁物語 顔のない女」の村山新治が監督し、「森と湖のまつり」の西川庄衛が撮影した。

1959年製作/58分/日本
原題または英題:The Third Woman
配給:東映
劇場公開日:1959年3月3日

ストーリー

日本新聞の社会部デスク・谷村に一通の投書がとどいた。田宮洋子という若い女が差出人だ。兄・田宮滋の“学生殺し”の無実を訴えていた。事件は一昨年、横浜で起きた。学生竹井と派手なケンカをし、その帰途を襲ってペンチでなぐり、ベルトでしめ殺したという。すでに無期懲役に服している。事件後十日目にやっと、自供していた。谷村の部下・若手記者青木浩平はこの投書が忘れられなかった。美容院で働く洋子を訪ね、滋が自分から控訴を取り下げたことをきき、横浜刑務所の滋をたずねた。滋はよそよそしい態度で彼を迎えた。少年院出で、世間を憎んでいるふうだった。が、妹の悲しみを知らされると、泣きながら真相を話した。その夜、彼を襲ってペンチを奪った大男がちょうどきかかった竹井を殺したのだと。竹井は大男を知っているふうだったと。滋が偽の自供をした原因は、信じていた婚約者のチエまでが、自分との関係さえも認めず、不利な証言をし、絶望したからだった。例のケンカは、チエのアパートで竹井が酔ってからんできたが、相手にしなかっただけなのにという。チエはお針子から今はファッションモデルになっていた。充分に美しかった。彼女は滋が竹井にシットし殺したといった。男関係を洗うと、川崎という男がいることが判った。ダンスホールで、彼と踊っている現場をおさえ、写真を撮った。浩平は洋子の協力でチエと川崎に近づき、ついに川崎の腕に残る、事件の夜滋が噛みついた歯の傷痕をみた。彼が警察に連絡している間に、川崎はチエを連れて逃げ、高飛びをはかった。チエは冷たく、男から逃げようとした。川崎は怒り、チエのノドをしめた。非常線を突破できず、彼は捕った。--滋の出獄の日、チエのわびしい葬式が行れた。浩平はうつろな心でそれを見送った。俺の記者根性がこの女を殺したのか……。その気持をふりはらいながら彼は街の雑踏に消えた。

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