波止場がらす
劇場公開日:1958年10月8日
解説
三波春夫のヒットソングを織りこんだ歌謡映画。「おけさ姉妹」の森田新の脚本を、同じく「おけさ姉妹」の伊賀山正光が監督、「デン助の陽気な靴みがき」の福島宏が撮影した。「おけさ姉妹」の今井俊二、「月光仮面(1958)」の峰博子に、新人・南廣、三波春夫らが出演する。
1958年製作/60分/日本
原題または英題:Violence at the Pier
劇場公開日:1958年10月8日
ストーリー
ある港町にやって来た男。彼は、一枚の写真と、形見として父から渡された指輪を頼りに、生き別れの母をたずねる秋葉次郎という男である。母を探す唯一人の知人として、次郎はお清さんを訪れた。が、彼女はこの世の人ではなかった。次郎は、失意のままバー「なぎさ」に行った。そこはこの港町に巣くう赤倉組の集会所だった。赤倉は、ここに働く早苗を狙っていた。その夜、赤倉と酒盃を交わして、赤倉に気に入られた次郎は、彼の家に世話になることになった。だが、密輸船に乗るように命じられたのを拒んだため、赤倉の激怒を買った。--赤倉組の盃をもらう保雄は、母一人子一人という貧しい暮しの青年である。保雄は早苗と相愛の仲だった。赤倉は、密輸の秘密を知った次郎を亡き者にしようと、次郎と早苗の仲にありもせぬ濡衣をつくり、保雄の嫉妬をあおった。次郎は、保雄の母・八重子に、忘れ得ぬ面影をみた。八重子こそ、次郎が探す母だったのだ。次郎を撃とうと追う保雄、そこへ早苗が駈けつけて、次郎が兄であることを告げた。早苗は次郎が持っていた古い写真から、事情を知ったのだ。保雄は赤倉の傀儡となっていた自分を恥じた。次郎と赤倉は、第三倉庫裏で対決した。争闘。警官隊の手に赤倉は逮捕された。