黒い炎
劇場公開日:1958年9月14日
解説
永田雅一製作による教育映画。監督は西村元男。撮影板橋重夫。音楽は「一粒の麦」の池野成。解説は関光雄。現代生活に不可欠な石炭にスポットを当てる。それを原料として作られる、ナイロン繊維、アスピリン、クロロマイセチン、パス、マニュキュア、口紅、トランジスター等の発達ぶりは全く目を見はるものがある。近年の物理化学の発展は完全に日常生活と石炭というものを結びつけてしまった。この作品はこのように進歩した石炭の採炭工程や化学処理を平易に記録したものである。
1958年製作/50分/日本
原題または英題:Coal-The Almighty
配給:大映
劇場公開日:1958年9月14日
ストーリー
近代設備を誇るここ北海道の有数の炭鉱の一つである夕張炭鉱の明治初期に開発以来現在に至る長い歴史はそのまま日本における石炭産業の発展過程と云えよう。石炭誕生の想像図や炭鉱内部の構造図を見ると、それは容易に理解出来る。地下深くから汗と労苦にまみれて働く人々によって、ベルトにのせられ地上に運びあげられる黒ダイヤは数々の地球誕生時の謎を秘めている。地上に運びあげられた石炭は選炭され各々の分野の工場へ運ばれてゆく。発電所に、機関車のカマに紅い炎を立てて燃えあがる石炭を見るとその強大な力を知るであろう。また、こればかりでなく、そこに働く人人の生活を通じて雄大な北海道の景観を見ることが出来る。盆踊りに興ずる人達の姿。重要資源として現代に君臨する石炭産業は今後も発展の道を歩むことだろう。