ろまん化粧
劇場公開日:1958年7月27日
解説
菊村到の週刊女性連載小説の映画化で、美容界を舞台に描くメロドラマ、脚色は「大番 (完結篇)」の笠原良三、監督は「どろんこ天国」の穂積利昌、撮影は「白い炎」の西川亨が担当した。出演は、「夜の波紋」の高千穂ひづる、「坊っちゃん(1958)」の南原伸二、「青空よいつまでも」の石浜朗、それに杉田弘子・泉京子・小坂一也など。色彩はイーストマン松竹カラー。
1958年製作/96分/日本
劇場公開日:1958年7月27日
ストーリー
美容師の小梶女史がフランスから帰ってきた。空港で、女史の美容雑誌の編集記者・掛井三重子は、東都新聞の記者・真木と知り合い、彼にひかれた。三重子の友・木塚早苗はヘアモデルをやっていたが、病いに倒れた。その弟・隆の就職の世話を、三重子はヘアコンテストで再び会った真木に頼んだ。隆は週刊東都に就職でき、その就職祝いの夜、三重子は送られた隆に唇を奪われた。隆は前から彼女を慕っていたのだ。その直後、真「が闕席を」びに訪ねてきた。--小梶女史は三重子に、バー「マヌカン」であった青年実業家風間を取りもとうとした。三重子にはそんな気はなかった。“ミス・レインボウ・コンテスト”で、三重子は真木の友人・田島から加宮久美子という美しい娘を紹介された。真木の奥さんの妹だという。三重子の心は動揺した。--隆は三重子の愛を得られぬことにいらだち、同僚の住原まゆみといつか愛欲の生活を送るようになった。まゆみは彼にうちこんだ。が、隆は日ごとに冷くなった。彼の愛している女が他にいると知り、まゆみは自殺を図った。真木は心配し、三重子から彼に忠告するよう言った。隆の姿はどこにもなかった。隆は週刊東都をやめ、自動車のセールスマンになっていた。三重子は大阪の発表会の帰途、熱海で彼に偶然会ったのだ。そこで、久美子と小梶女史の夫・栄之助が腕を組んでいるのを見た。真木は三重子に自分の妻のこと話した。二年前に死んだが、まだ忘れかねていると。彼は三重子が風間と婚約していると思っていた。風間は「マヌカン」の女給になったまゆみと出来ているという噂だ。まゆみは三重子を憎んでいた。彼女を卑怯者とののしり、自分の気持に正直になれと言った。三重子は隆と会う夜、真木と久美子が一緒に車に乗るのを見かけた。彼女は酒を飲み、隆とホテルへ行った。隆は彼女が自分を愛していないのを見抜いた。何が彼女をそうさせたか。小梶女史は夫と離婚し、再び勉強にパリへ発つことになった。真木は三重子に会い、愛を告げ、結婚してくれと言った。彼女は遅すぎる、私には資格がないと言った。隆が仲間と仕事のことで割れ、やくざに刺され、三重子さんは貴方を愛していると真木に告げて死んだ。--三重子は小梶女史の供でフランスへ飛び立った。真木に送られる三重子の顔に、久し振りに笑顔が浮んだ。