大都会の午前三時

劇場公開日:

解説

「花嫁立候補(1957)」の池上金男の書き下し脚本を、「愛すべき罪」でデビューした西条文喜が、第二回作品として監督し、谷沢一儀が撮影したスリラー恋愛劇。主演は「十七才の断崖」の根上淳、「銭形平次捕物控 八人の花嫁」の川上康子で、ほかに、三津田健、矢島ひろ子、杉田康、中条静夫、田端義夫などが助演。

1958年製作/75分/日本
劇場公開日:1958年1月22日

ストーリー

新聞記者新島徹は、国際密輸団の本拠をつきとめたが、単身乗りこんで殺された。彼の弟修は兄の復讐を誓い、網走帰りの前科二犯という肩書をこしらえ、兄の殺された附近の船具店に職工として住みこんだ。彼は近くのバーに通って、彼等の行動をさぐった。が、マダムの文江に云い寄られ、その挙句喧嘩沙汰となり、署へ連行された。ところがその折の修の腕っ節にほれこんだ男がいたのである。早川といい、表向きは宝石店を構えているが、実は密輸団の副首領格。彼は修を貰い下げた。修もチャンスと、早川に接近し麻薬運搬の仕事を手伝うことになった。すべて運搬人は氏名を名のらず、一号から二十八号までの人間が、つぎつぎとリレー式に麻薬を運ぶ仕組みになっている。早川の娘まり子は、出入りするようになった修に好意を持った。まり子にせがまれて、修は銀座のナイトクラブ「マドンナ」へ行った。ここは早川が会員になっているクラブだという。果して修の後方のテーブルでは、早川ともう一人の男の眼が鋭く修に注がれていた。運び人を追って行き本拠をつきとめるという修の計画は失敗し、彼の身辺は危くなった。修だけではない。彼を引きいれた早川の身にも危険が追っていた。首領は早川の命と交換に、まり子との結婚を迫った。その頃、丸山という男が網走から出獄して来、修の網走帰りが偽りであることを見破った。午前三時。修はおびき出された。車内の中では、殺し屋銀吾が銃をかまえていた。そこへまり子が現われ、小路へ連れこみ修に拳銃を渡した。双方のピストルが乱射された。まり子の方へ駈け出して来た早川は銀吾に射たれた。修の身辺を監視していた井上刑事の知らせで、警官隊が駈けつけた。遂に修の一弾で首領も倒れた。徹を射った銀吾も死に、修の復讐は遂げられた。

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