乾杯!見合結婚

劇場公開日:

解説

小説倶楽部にのった摂津茂和の小説を原作に、「青春航路」の共同脚色者の一人、長瀬喜伴が脚本を書き、同じく「青春航路」の瑞穂春海が監督した青春ユーモア篇。撮影は「別れの茶摘み歌 お姉さんと呼んだ人」の栗林実。主演は「女であること」につづいて香川京子、「サザエさんの青春」の仲代達矢。ほかに若山セツ子、坪内美詠子などが助演している。

1958年製作/45分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1958年1月9日

ストーリー

或るレストランの中。戸川恵美子は高校時代のクラスメートに取り囲まれている。彼女が明日、結婚式を挙げるというので、お祝いの最中なのである。しかし皆恋愛結婚なのに、自分だけが見合結婚かと思うと、恵美子は何となく気がひけて仕様がないのだ。もっとも、彼女にひそかに想いを寄せている男性もいないではない?さて、こちらは酒場「キャット」のスタンド。ハイボールなど呻っているのは他でもない恵美子と結婚する当の相手、笹田国彦である。彼も、バーのマダムから「あなた、本当は前にいたハルちゃんが好きだったんですって……」と言われても、一言もない経歴の持主ではある。マダムからハル子が甲府にいると聞いた笹田は、「オレは人生に悔いを残したくない」とばかり、甲州街道を甲府へ向って車をとばした。一方、恵美子もクラスメートから「恋愛の経験がないのは、生活しないのも同然だわ」と言われて、転勤で今は大阪にいる啓吉の気持を確かめんと、日航機の中にある。が、大阪へ着き、啓吉のアパートを探しながら、ふと写真館のウィンドーを覗いて呆然とした。結婚写真--可愛い花嫁と並んでいるモーニングを着た花婿は、なんと啓吉ではないか。そこへ、買物篭を下げた啓吉が通りかかった。アパートで新婚夫婦のむつまじい姿にあてられた恵美子は、そうそうに大阪を退散した。さて、笹田は? 彼の車は途中患者の家に急ぐ産婆を同乗させ一路甲府へ急いでいる。ようやく産婦のいる家へ到着。彼が何気なくその家の表札を見ると「西原」とあるハル子の姓である。住所も間違いはない。しばしボウ然とした笹田も、産声を聞くと何か安堵したような気持になった。--翌日、結婚式場では、取りすました笹田と恵美子が、三々九度の杯をかわしていた。

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