飛竜鉄仮面
劇場公開日:1957年12月15日
解説
「毒婦夜嵐お絹と天人お玉」の共同脚本執筆者の一人、岡戸利秋の脚本を「天下の鬼夜叉姫」の毛利正樹が監督、「新妻の実力行使」の杉本正二郎が撮影した時代活劇。主演は「白蝋城の妖鬼」の和田孝、「危し! 伊達六十二万石」の中村竜三郎、明智十三郎、「肉体女優殺し 五人の犯罪者」の天知茂、「天下の鬼夜叉姫」の宇治みさ子。
1957年製作/70分/日本
劇場公開日:1957年12月15日
ストーリー
江戸末期、当時幕府は新撰組を組織し尊王攘夷の風潮を一気に壊滅せんと図っていた。だが彼らの前には、神出鬼没の鉄仮面が忽然と現われ、その行動を妨害した。そのため計画は容易に捗らず、尋常なことでは目的が達しないと考えた幕府は、大森膳太夫を篭絡し、朝議を掣肘して安泰の礎を築こうとした。そして好色家の膳太夫を抱きこむ手段として、京の三人の一人お雪を彼に供じた。三人小町の一人お雪の姉で十手捕縄を預るお藤は、鉄仮面に変装しお雪らを奪回に向ったが、所詮は女、返り討ちにあった。そこへ現われたのが本物の鉄仮面、彼は得意の飛竜剣を使いお藤を救った。お藤はかねてから呉服行商の忠助に淡い恋心を抱いていたが、鉄仮面と忠助に何処か共通したものを感じるのだった。一方、勤王方の計画は鉄仮面の援護を受け着々と進捗、新撰組またいよいよその警戒を厳重にしていった。大和屋で近藤勇と対決した鉄仮面は、更にその正体を土佐藩中岡慎太郎の弟大三郎と見破られた。大三郎はまた忠助でもあった。“まだ使命が残っている。汝の命は預けておく”と勇に一言残して大三郎は去った。坂本竜馬、中岡慎太郎が薩摩屋敷の西郷と談合のため洛中に到着するとの報を得た新撰組は二人を桔梗の辻で包囲した。その乱闘の只中に駈けこんで来たのが大三郎だった。大三郎の活躍に新撰組も退散を余儀なくされた。京の町はずれ--旅姿のお藤と彼女を見送る大三郎。二人は大願成就の日に江戸で再会しようと誓い合うのだった。