青空特急

劇場公開日:

解説

「こけし子守唄 夕やけ鴉」の原作者関沢新一のオリジナル・シナリオを「坊ちゃん大学」に続いて斎藤寅次郎が監督、星島一郎が撮影した青春喜劇篇。主演は「こけし子守唄 夕やけ鴉」の松島トモ子、「坊ちゃん大学」に続いて抜擢の佐原広二、月村圭子。ほかに益田キートン、杉狂児、大東良、コロムビアの花村菊江など。

1957年製作/57分/日本
原題または英題:Merry Detective Story
劇場公開日:1957年9月8日

ストーリー

甲州のぶどう園主藤岡杉造老人は、夫の病気で無心にきた娘敏江を、すげなく追い返した。数年前、敏江は老人の反対を押し切って、好きな男のもとへ走ったのである。頑固な杉造老人だが、敏江に寄り添う孫のヨシコの可愛らしさには、むずかしい顔もつい綻びかけるのだ。帰途についた敏江は、せめてヨシコだけでも預かってもらおうと、手紙を持たせて老人を訪ねさせたが、こんどは女中に追払われてしまった。駅へ向う途中、ヨシコはエンコした甲州屋運送店のトラックをひょんなことから直し、それが縁で運転手水野が甲州屋のおやじ源助を説き伏せ、ヨシコはそこへ置いて貰うことになった。甲州屋は、新型車を持つ商売がたき新生急行の出現で、今では碌に仕事もない状態。しかも、その新生急行の運転手中津が、水野が想いを寄せる食堂朝日屋の看板娘お菊ちゃんを狙っているとあっては、彼としても絶対に負けられない。内気な彼は一大決心のもとに、お菊ちゃんにコンパクトをプレゼントした。ぶどう祭りの日、お菊ちゃんとヨシコの唄は大評判。その見物の中には杉造老人の顔も見える。中津もきていたが、恋の恨みから、ヨシコは水野の娘だと、お菊ちゃんに中傷したから堪らない。お菊ちゃんは失望のどん底につき落され、水野にコンパクトを突き返した。水野は何が何だか見当がつかない。その翌日、杉造老人がヨシコを引きとりたいと甲州屋を訪れた。前に仕事を断られたので怒っている源助は承知しない。だが、今年の杉造老人のぶどうは、甲州屋と新生急行が一台ずつ運ぶことになった。ところが、このトラックに指名手配中の二人組強盗が乗り込み、ここに水野のオンボロ車と中津の新型車が、強盗もからんでの珍妙なレースを展開する。結局、源助の一人娘千代の許婚である加賀巡査の活躍と、ヨシコの機転が功を奏して、水野の車は強盗を乗せたまま警視庁の中庭へ。お菊ちゃんの誤解もとけ、新しい車を運転する水野は助手台にヨシコを乗せ、敏江を出迎えに駅へ向うのだった。

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