旅鴉でござんす

劇場公開日:

解説

木曽路を舞台に義理も人情にからむやくざの世界を描く。脚本は「帆綱は唄う 海の純情」の田辺朝巳のオリジナル。監督は「甲武信嶽伝奇 (三部作)」に次ぐ冬島泰三、撮影も同じく古泉勝男。主な出演者は「甲武信嶽伝奇 (三部作)」の名和宏、坂東好太郎、美多川光子、丘志摩子「快傑耶茶坊 (前後篇)」の南寿美子などである。

1956年製作/71分/日本
配給:日活
劇場公開日:1956年7月26日

ストーリー

やくざの藤太郎は兄弟分音吉の許婚お秋と恋仲。だがこの夫婦約束はお秋の父親滝五郎親分の決めたもの、義理に縛られた藤太郎は具合が悪い。折から滝五郎か何者かに殺され、身内の疑いはお秋と逢引していた藤太郎にかかる。彼は代貸の目蔵に親分殺しときめっけられ、長い草鞋をはく。藤太郎は江戸に上ったが、一宿一飯の義理から人を殺め、今は目明し辰五郎に追われる身の上。彼は三年ぶりにお袋恋しさから帰郷し峠茶屋で、今は親分になり上った目蔵一家の若い者に追われる娘おつやを救う。目蔵は以前、藤太郎や音吉ら兄い分の勢力を妬み、親分を殺した張本人。茶屋から逃げ戻った子分の知らせに藤太郎を斬れと厳命。一方、我家に戻った藤太郎は、妹千代から母の死や、お秋と世帯を持った音吉は目蔵の走り使いをし、堅気になるつもりで開いた荒物屋はお秋一人で切り廻していると聞く。藤太郎を追う辰五郎は、妹の行末を見届ける迄はという彼の願いをきき入れる。翌日、目蔵の家へ乗り込む藤太郎の姿を見詰める料理屋青柳内儀の姪おつや。素手の彼は簀巻きにされ大川に放り込まれるが辰五郎に救われる。音吉は藤太郎とお秋の仲を妬みお秋を責めるが彼女はじっとこらえるだけ。やがて角力で賑う鎮守の境内。千代の恋人庄作の五人抜きに難癖をつけた目蔵一家は藤太郎に軽く追い散らされる。おつやは料亭で目蔵の接待を受ける代官森脇軍太夫から、目蔵の親分殺しを聞き出す。嫉妬に目の眩んだ音吉は藤太郎の居場所を目蔵に知らす。目蔵一家に囲まれた藤太郎は庄作や非を悟った音吉、辰五郎の助勢で一家を倒す。翌朝、一同に見送られ辰五郎の情で旅人姿で江戸に向う藤太郎。傍には嬉しそうなおつやの顔も見られた。

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