鬼の居ぬ間

劇場公開日:

解説

雑誌“小説新潮”に連載された源氏鶏太の同名の原作を、「愛情の決算」の井手俊郎と、「奥様は大学生」の長瀬喜伴が共同で脚色、「見事な娘」の瑞穂春海が監督したサラリーマンもの。撮影は「いらっしゃいませ」の三村明。主な出演者は「続へそくり社長」の森繁久彌、「赤線地帯」の木暮実千代、「浅太郎鴉」の瑳峨三智子、「足のある幽霊」の淡路恵子「吸血蛾」の千秋実、「イカサマ紳士録」の藤木悠、「続へそくり社長」の藤間紫、「漫才長屋に春が来た」の松島トモ子など。

1956年製作/117分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1956年4月18日

ストーリー

丹木南平は三原市の青山工業へ専務として赴任することになったが、家族と離れる関係上、秀子夫人は夫の浮気を心配した。三原市に到着した日、お祭りで街は大混雑。その夜、青山社長らによる歓迎会で、南平は芸者ツバメや女中の正子と知り合ったが、正子の押掛け妾の申し出に驚き、早速下宿を変えた。ところが、ここも安住の地でなく右隣に住む青木工業の鎌田正八と左隣の店員勝子は恋仲で、南平をくさらせた。ある日、鎌田は勝子と結婚するといって引越したが、ホッとしたのも束の間、勝子には男がいて追い帰されたと鎌田が戻ってきた。南平はミス三原選出の審査員に推され、押しかける候補者に悩まされたが、南平も万更でない芸者ツバメこと山本絹子が見事、栄冠を得た。所がツバメには中島大五郎というボスのパトロンがいた。多忙の中にも南平が思い出すのは東京に残した家族のこと。しかし出張の折わが家に寄っても家庭の雰囲気にはひたれず散々だった。やがて南平は大五郎が社長に納まる吉浜産業へ売掛金処理のため社員目崎を連れて出かけた。交渉は成立したが南平は、以前この処理を担当していた田島課長の不正を知った。鎌田が、今度は青山社長の姪雪子と結婚したいと言ってきたので南平は月下氷人を引き受けた。ところが、田島課長がツバメと逢びきしているのを中島の子分にみつかって袋叩きとなり親分も怒鳴り込んできたが、南平はこれを腹芸で見事解決した。鎌田と雪子は青山社長の反対で遂に駈落ちしたが、秀子夫人に瓜二つのバー“夜の虹”のマダムから、社長の過去のロマンスを聞いた南平は首尾よく社長をOKさせた。赴任一年目、秀子夫人は二人の子供と夫の許にやってきた。南平の“鬼の居ぬ間”もどうやら無事に終った。

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