鞍馬天狗 御用盗異変

劇場公開日:

解説

大佛次郎の原作を「風雲三条河原」の鏡二郎(並木鏡太郎の別名)が脚色し、「復讐浄瑠璃坂・二部作」のコンビ、並木鏡太郎が監督、岡崎宏三が撮影を担当した。主なる出演者は、「オテナの塔 (前篇)」「オテナの塔 (後篇)」の嵐寛寿郎、沖諒太郎、「白井権八」の扇千景、「浅草の灯」の山形勲、「黒帯三国志」の平田昭彦、「チャッカリ夫人とウッカリ夫人 (夫婦御円満の巻)」の松島トモ子など。

1956年製作/95分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1956年3月13日

ストーリー

慶応三年、徳川幕府は大政を奉還したが、幕府への不信を江戸市民に植えつけるため薩摩藩は秘かに「御用盗」を組織、市中を横行させた。これを知った鞍馬天狗は薩摩藩邸に益満休之助を訪れその誤りを指摘したが、容れられず空しく隠れ家へ引き返えすと、そこには「御用盗」きっての正義漢来島小四郎が奇怪な死に方をしていた。一方天狗を慕って江戸へ下った杉作はふとした事から、竹林に囲まれた百姓家に、若くして長崎に留学し火薬製造と毒ガスの研究に没頭している入江定信を知り、更にその製品が総て両国屋に納められているのを知った。杉作からこの事を聞いた天狗は定信を訪れ、来島の死因解明とその後の協力を頼んだ。入江の許嫁お滝は、「御用盗」に両親を殺されて以来その一味を火薬の力を借りて紛砕しようと復讐を誓っていた。又一方には徳川に尽す兄を助け、殺された夫の仇と、天狗及び「御用盗」一味の命を絶つべく毒薬を盗み使用している、佐幕派の首領松平主税之介の妹園江がいた。西国屋は火薬の売り込みに、幕軍、薩軍を天秤にかけ、この悪辣な商取引に業を煮やした松平は入江を捉え彼の研究室にふみこんだ。この事を察して薩軍は定信を奪還すべく竹林の百姓家へ馳けつけ幕軍薩軍の激しい戦が生じた。一方天狗もそこに馳けつけ、呆然自失する定信に両軍相手に応戦しながら罪なき江戸市民を戦火から守るため、薩軍、幕軍の何れへも火薬を渡してならぬと繰り返し絶叫する。激戦のすきを見て西国屋は毒薬を盗み去ろうとするが覆ったランプの火が火薬に引火大爆発を引き起した。生き残った天狗はこの火薬が江戸攻撃に使われなかったことをせめてものなぐさめとするのだった。

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