乾杯!女学生

劇場公開日:

解説

杉原貞雄の製作になる新東宝ジャズ・コメディ。「ジャズ・オン・パレード1954年 東京シンデレラ娘」のコンビ赤坂長義と京中太郎が脚本を執筆し、同じ井上梅次が監督している。撮影は新人岡戸嘉外、音楽も「ジャズ・オン・パレード1954年 東京シンデレラ娘」の大森盛太郎の担当。出演者は「ジャズ・オン・パレード1954年 東京シンデレラ娘」の雪村いづみ、中山昭二、「半処女」の南風洋子、「求婚三人娘」の水の江滝子、「風流あじろ笠」の夏川静江など。

1954年製作/95分/日本
劇場公開日:1954年6月29日

ストーリー

流行歌手峰村京子は娘夕子を平和学園の寄宿舎に入れた。両親が揃っていなければ入学できないので、母は結婚しているが人気商売だから世間には隠してあると嘘をついた。夕子は皆からトンちゃんと呼ばれて愛されたが、校長にアンミツ、副校長がDDT、和田先生はキャロン、稲葉先生をスポンジと仇名をつけた。君子はお化けを作ってトンちゃん一派をおどろかしたので、或る晩、廊下を歩く怪しい足音を、てっきり君子だと思ったトンちゃんとチビちゃんは、矢庭に飛出してシーツをかぶせ縄で縛りあげた。所がこれがコソ泥だったので、二人の武勇伝が新聞に出た。トンちゃんは君子に問いつめられ、お父さんは米国で勉強中の作曲家峰村一夫だと言ってしまう。そこへ峰村帰朝の記事が出たので、あわてたトンちゃんはホテルに彼を尋ねたが会わして貰えない。止むなくレコード会社員で、母の知合いという紳士広岡を無理につれだし、カズオ・ミネになってもらい皆の目をごまかした。その夜寄宿舎の前に可愛い赤ん坊が捨てられ、和田先生あてに芳子という名の手紙が置いてあった。トンちゃん等は和田先生と一緒に、学校の眼をのがれて赤ん坊を育てたが、ついに事は発覚し和田先生は辞表を出した。その時、校長の告白が皆を驚かした。芳子は校長の娘だったのである。校長は家庭の不始末をわび、生徒と和田先生に感謝して事件は円満に解決した。そして今日は創立五十周年の祝賀会。講堂でカズオ・ミネのバンド演奏が始ったが、舞台に出たのは例の広岡の小父さんだった。カズオ・ミネは芸名で本名は広岡だったのである。

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