続・坊っちゃん社員
劇場公開日:1954年4月7日
解説
「坊っちゃん社員 前篇」と同じスタッフ、キャストが織りなす源氏鶏太原作のサラリーマン映画で新しく「次郎長三国志 第七部 初祝い清水港」の紫千鶴が出演する。
1954年製作/90分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1954年4月7日
ストーリー
工場敷地買収の為、社長自ら土地の親分平林と話合いに南海市へやって来た時、太郎は社長と親分に酷使されるが、太郎に想いを寄せるまり子はいろいろ手伝った。ところが二人で使いに出た途で太郎はまり子の級友で山村の恋人である雅子に逢い、ほれぼれとしてしまい、その淋しそうな顔が忘れられなくなってしまった。まり子が雅子から聞いた話では、雅子は平林親分の息子でノータリンの伝一郎に見染められ、警察も市長も頭の上らぬ平林親分の息子であってみれば、泣く泣くも山村を諦らめねばならないのだという。太郎の正義感はムラムラと燃え上り、加えて平林親分が息子の祝言披露の意味で会社の宴会に出席させて欲しいと申し込むのを見ては、憤慨はますます強くなるばかり。寮の番太も太郎をけしかけた。さて宴会当日、太郎が帳場で、酔っぱらって現れたとんぼを相手に杯をかわしている時、嬌声をあげて伝一郎が出現し、いやがるとんぼを無理やりに引きずって行こうとする。見かねた太郎は、エイと背負い投げ一本、伝一郎をのばしてしまった。真赤になって怒った平林親分も鮮かな社長の口説にまかれて治ったが、太郎は山村の東京転任を社長に頼みに行った夜、平林親分の三下連中に襲われ、河へ抛り込まれたのを折よく通りかかった山村と雅子に救われる。太郎は山村の下宿で雅子の手厚い看護を受け、その間にまり子も加わり、山村の東京転任も決り、雅子親子も祭の夜に乗じて山村の後を追う手筈を整えるが、たまたま見舞いに来たとんぼにその事を話してしまう。ところがとんぼはふと伝一郎に口をすべらし、雅子は伝一郎に軟禁される。必死になった太郎は祭の夜まり子ととんぼの応援で雅子を救い出し東京行の汽車に乗せてやったが、怒った伝一郎は太郎を城跡へおびき出し暴行しようとした。その時平林親分が河豚にあたってひっくりかえったという報告があり、太郎は危く難を免れた。数日後太郎に東京転任の辞令が出た。まり子と太郎の間には既に、太郎が上京したらまり子を呼び寄せる約束が出来ていた。