青春三羽烏

劇場公開日:

解説

『平凡』連載の佐々木邦の小説を、佐々木邦ものをすでに二度手がけた野村芳太郎(青面夜叉)が脚色・監督、共同脚色は、「きんぴら先生とお嬢さん」の光畑碩郎である。撮影は「血闘 利根の夕霧」の井上晴二、音楽は「母系図」の木下忠司が担当した。「東京マダムと大阪夫人」の高橋貞二、桜むつ子、「君の名は 第二部」の川喜多雄二、「朝霧(1953)」の三橋達也、藤乃高子、「家族あわせ」の日守新一、槙芙佐子、「沖縄健児隊」の紙京子、「乙女のめざめ」の東谷暎子、「きんぴら先生とお嬢さん」の高友子などが主な出演者である。ビクターの雪村いづみが特別出演し、ビクター・オールスターズが演奏場面を受持つ。

1953年製作/95分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1953年12月8日

ストーリー

獣医大学に籍をおく中ノ目覚、大学は出ても失業の憂身を外国人娘エリザベスの家庭教師にやつす牧野虎太郎、そして就職の早道は養子にありとその口を探している沖倉淡三は、仲の良い三羽烏である。覚の家に下宿する牧野は、覚の妹桂子に惹かれているが、現状をかんかえると求愛の勇気がない。と察して覚はKKK社にみつかったじぶんの就職口を、彼に譲った。二人は沖倉の養子試験に介添役を頼まれる。当日、相手のジュータン屋の娘仙子は、沖倉が上衣に隠しもっていた養子の別口、宮田千晴の写真にすっかり柳眉を逆立ててしまった。覚は件の上衣をじぶんのものと一芝居うち、偶然訪れた千晴をむりやり外に連れだして友の窮地をすくう。それが因で、覚は千晴と親しくなった。目下遊学中の彼女のところへは、九州の父親から身を固めろの矢の催促、帰りたくない口実にムコの候補者ありと匂わせておいたところ、こんどは候補者実検にど京するとの葉書が舞いこんだ。あわてた彼女は、覚にピンチヒッターを頼みこむ。一方、就職はしたし、沖倉にも激励されて漸く勇気づいた牧野は、思いきって桂子にデートを申しこむ。所はジャズの演奏会。覚、千晴の場所も同じである。--当日、階下に牧野たち、階上に千晴の父甚助を加えた三人が陣どった。ジャズの旋律にのって階下組の調子はどうやら良好かとみえたとき、突如ミス・エリザベスが現われて大混乱となる。はるかにそれと見た階上の覚、千晴がかけつけたが、さわぎは収らない。ばかりか、置きざりにされた甚助がかんかんとなって、階上組の首尾もうまくなくなった。が、意外にも、これに同情したのが仙子。沖倉をはげまして覚、千晴の仲を縒りもどすべく種々画策、結局それが奏効して二人の仲を甚助も理解する。牧野への桂子の誤解も程なくとけた。三組の新夫婦出現もちかいことである。

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