若様侍捕物帳 江戸姿一番手柄

劇場公開日:

解説

関西歌舞伎の坂東鶴之助が「次郎長一家罷り通る」に次いで出演する捕物時代劇で、城昌幸の原作を京中太郎と西尾正紀が脚色し、「銀二郎の片腕」の青柳信雄が監督。撮影、音楽はともに「野戦看護婦」の山中晋、服部正が担当している。出演者は鶴之助のほか、「神変あばれ笠 前後篇」の三浦光子、進藤英太郎、徳大寺伸、「江戸の花道」の嵯峨美智子など。

1953年製作/89分/日本
配給:新東宝
劇場公開日:1953年9月7日

ストーリー

江戸欄熟の夏、浮世絵師重次は貧乏浪人の妻たかを描きたい気持に駆られ、それがならぬので柳橋の芸者小ひなを描くが、出来上った評判の浮世絵はたかにそっくりであった。重次は何者かに殺害されたので、たかは嫌疑を負わされる。目明し遠州屋小吉の注進で若様はたかが前の老中柳沢の息女である事を知り、柳沢殺害の黒幕老中秋元に事件の鍵があると睨む。将軍側室おゆらの方は、この秘密を知っていたので、秋元はたかが柳沢の息女である事が知れるのを恐れ、おゆらを殺害させるが、間一髪現れた若様は何とおゆらのひいきの歌舞伎役者水木半太夫と瓜二つ。実は半太夫こそたかの実弟で、恋人おゆらを城中に入れて亡父の仇を狙っていたのだ。しかしこの事実は一早く秋元の知る所となり、二人を仕とめるべく邸内に半太夫一座を招く。半太夫もこの際秋元を討とうと計画する。半太夫の舞台のすすむにつれて、秋元邸には刻々波欄が接近し、おゆらの前に毒の薬湯が置かれた時、現れた若様はそれと同じ手口で柳沢が殺されたのだと言い放ち、半太夫も舞台から下りて闘い、目出度く仇討本懐を遂げ、事件はここに解決する。

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