バクさんの艶聞

劇場公開日:

解説

「父帰る」の大町龍夫が製作に当り、入江徳郎の原作「泣虫記者」から「柳生の兄弟」の柳川真一が脚本を書き「女のいのち」の池田忠雄が監督に当っている。撮影は「その夜の妻」の坂本松雄。出演者は「こんな私じゃなかったに」の川喜多雄二と「現代人」の小林トシ子で、他に有島一郎その他の助演者が活躍している。

1952年製作/43分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1952年8月28日

ストーリー

ある新聞社に駈け出し記者バクさんこと大川伯太郎は、先輩中谷と新宿で飲んで帰り路、放心したような一人の若い女性とすれちがった。中谷は、あの娘はきっと死ぬよと予言めいたことをいったが、その翌朝、新聞社の宿直室で眼をさましたバクさんの許へ新宿駅で自殺をはかった娘のことを知らせて来た。取材に行って見ると昨夜の娘だった。娘はみどりといって社交喫茶に働いているが、篭抜け欺偽で店の金を二万二千円奪われて自殺を企てたという。バクさんは僅かな金で命を粗末にすると叱っておいて金策にかかるが、仲々金が集まらない。高利貸で全国一の滞納王にインタビューに行ったところ、小山金市という男がみどりの父であった。金市は家出して行方の判らなかった娘のことを聞くと早速病院へ駆けつけたがみどりは高利貸の家へは帰らぬという。金市は遂に折れて高利貸を廃業した。すべてめでたく落着して晴々としたバクさんのところへ、「娘を是非嫁に貰って欲しい」と金市がうれしい話を持ち込んできた。

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